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2016/12/25「文化系大忘年会2016」 アーカイブ


2016年12月25日Part0(予告編)「文化系大忘年会2016」

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「文化系大忘年会2016」予告編

※再生できない場合は、個別ページかTBSラジオクラウドにてお聞きください。
※最新エピソードはユーザー登録なしでお聴きいただけます。

12月25日(日)25時〜のタイトルは
「文化系大忘年会2016」

予告編の出演:鈴木謙介、速水健朗、斎藤哲也、倉本さおり、宮崎智之、長谷川裕P(黒幕)

12月25日(日) 深夜25:00~28:00 (=月曜1:00~4:00)

ラジコではインターネットで放送同様、音楽も聴けます。

Ustreamによる動画生中継も行います⇒ http://ustre.am/lrQf

※ツイキャスでも中継します→ http://twitcasting.tv/life954

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charlieです

2016年も残りわずかとなりました。今年はシリア難民問題、ブレグジットなどの「欧州複合危機」が取りざたされた一方、アメリカ大統領選挙ではマスメディアや識者の予想を覆してトランプ氏が当選するなど、世界が大きな衝撃を受ける出来事が続きました。この言い方が正しいかどうかはともかく、2016年を「21世紀の文明の大転換点」といった大きな曲がり角の年として捉える論者もいるようです。

他方、国内に目を向けると『シン・ゴジラ』『君の名は。』『この世界の片隅に』といった作品が、マスメディアの大々的なプロモーションを介さずにヒット作に押し上げられるという現象も起きました。ネットに目を向けると、保育園についての匿名ブログが政治を動かしたり、企業CMなどが炎上したり、キュレーションメディアへの批判が高まったりするなど、インターネットの言論が色んな領域で「社会を動かす力」になっていたと思います。

ただLifeとしては、こうした現象は2年ほど前から「反知性主義」「ブロック化」「里山ウェブ」「ポスト・ソーシャル」などのコンセプトで既に論じてきたものだという印象も強かった1年でした。論じていただけと言われればそうなのですが、少なくとも2016年になって突然、いままでとまったく異なる現象が起きたという風に捉える必要はないんじゃないかと思います。

毎年、年末のLifeは「文化系大忘年会」と題して、その年にあった印象に残る文化系トピックについて話をしているのですが、ここ2年はそこからさらに「今年を象徴するキーワード」を挙げたりもしてきました。2014年であれば、「化けの皮」「機械と人間」「終わりとはじまり」、2015年は、「リアルの行方」「パワー・トゥ・ザ・ピープル」「ブロック化するみんな」でした。なんだかすべて、今年に起きた出来事にもあてはまりそうですね。

というわけで今年も年の瀬、1年を振り返るトピックを挙げながら来年に向けてどんなことが話題になりそうか、みんなで話してみたいと思います。リスナーの皆様からも「あなたの、今年印象に残った文化系トピックを教えてください」というテーマでメールを募集します。世の中で話題になったことだけでなく、ご自身の中でヒットしたトピックなども教えてください。

メールアドレスは life@tbs.co.jp

ぜひお早めに!

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2016年12月25日Part1「文化系大忘年会2016」

撮影:ササキミチヨ
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「文化系大忘年会2016」part1(30'11")

※再生できない場合は、個別ページかTBSラジオクラウドにてお聞きください。
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出演:charlie(鈴木謙介)、速水健朗、倉本さおり、津田大介、西森路代、海猫沢めろん、柳瀬博一、塚越健司、常見陽平、宮崎智之

○オープニングトーク
・今年はとにかく消費者目線でライブへ(charlie)
 →関西はテンポが速め(charlie)
 →VOCALOID4にSEKAINO OWARIのFukaseのライブラリ(charlie)
 →人間のまがい物を脱したボカロ(charlie)
 →charlie自作のハイテンポな曲を歌ってもらう(charlie)
・お客さんとのコミュニケーションパートが必要になってくるライブ(charlie)
 →音楽エンターテイメントの消費のあり方も変化(charlie)

○今日は文化系大忘年会。Lifeパーソナリティたちの今年は?
・「住む場所」に関わる本を2冊出した(速水)
 →今「住む場所が大事」という話が突き付けられている(速水)
 →スクラップアンドビルドとレガシーの問題(速水)
・Lifeは今年から(倉本)
・『コンビニ人間』が異例の売れ行き(倉本)
 →意外にも拒否感が出なかったサイコパス的主人公(倉本)
 →若い人ほど「こういう人っているよね」と受け入れる(倉本)
 →年配の人との間にある読み方の分水嶺(倉本)
・今年はちゃんと昼に寝て元気にLifeへ(津田)
・本格的サブスクリプションの流通(charlie)
 →メディア的転換点を迎える(津田)
・大統領選でNYに行き歴史的瞬間に立ち会う(津田)
 →沖縄・いわきにも5回ずつ(津田)
・『逃げ恥』のことを書いた方がいいな、という雰囲気(西森)
 →最終回撮影中に取材がかなう(西森)
・今年は厄年(海猫沢)
 →地震や体調不良に見舞われる(海猫沢)
・少子化を現場でひしひしと感じる(柳瀬)
 →下の世代を育成したいのに物理的に人がいない(柳瀬)
 
○Lifeリスナーの「今年印象に残った文化系トピック」
・きちんとコミュニケーションすることで束縛感から解放される『逃げ恥』(メール)
・ラジコの進化が時間と空間の壁を突き崩す(メール)
 →ラジオの逆襲を期待(メール)
・現実で意味のあるものではない、娯楽としての「空虚なブーム」(メール)

○今年の流行映画『シンゴジラ』・『君の名は』・『この世界の片隅に』
・当たり方が今年を象徴している(柳瀬)
 →テレビに宣伝を頼らない商法がテレビの終わりを象徴(柳瀬)
 →小説『君の名は』は映画の封切り前に売れた(柳瀬)
 →SNS発信の『シンゴジラ』(柳瀬)
 →諸事情でテレビに無視される『この世界の片隅に』(柳瀬)
・場所にこだわる映画たち(柳瀬)
 →膨大な情報量とあらゆる映画の表現を詰め込む(メール)
 →スマホの所持率が上がり情報伝達の場が物理的に変わる(メール)
 →今も語られ続けるところが去年と違う(メール)
 →SNSで共有されたものは記憶に残っている(charlie)

             text by Life助手:千葉彩佳


○Life関連アーカイブ
・2015/12/27「文化系大忘年会2015」
 http://www.tbsradio.jp/life/201512272015/index.html

・2016/02/28「ここに住みたい~これからの『住む場所』の選び方」
 http://www.tbsradio.jp/life/20160228/index.html

●このパートでかけた曲↓
Deep Breath Project 「スイッチ」(charlie選曲)
https://soundcloud.com/deepbreathproject

●Prince and The Revolution 「Let's Go Crazy」(柳瀬博一さん選曲)

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2016年12月25日Part2「文化系大忘年会2016」

撮影:ササキミチヨ
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「文化系大忘年会2016」part2(20'52")

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○世界で流行するピコ太郎
・ピコ太郎が世界規模で取り上げられていることに驚く(メール)
 →世界の小ささを感じる(メール)
 →わからないひとにはわからない芸だが、そういうものほど流行る(津田)
 →演出力を見せたYouTubeのファンフェスタ(津田)
・ブームになり始めても冷静な本人(津田)
 →欧米的にも日本的にも受けるピコ太郎(塚越)
 →YouTubeという場をうまく利用(charlie)
 →みんながああだこうだと読み込んでいく(charlie)

○攻めたテレビ番組たちと変化するテレビ
・『バリバラ』の感動ポルノ検証、『ねほりんぱほりん』の闇深いゲスト(メール)
 →匿名でしか語れない人を呼ぶ『ねほりんぱほりん』(charlie)
 →真摯に人の人生に向き合っている(charlie)
・本当はこんなに必要ない、テレビの「視聴率30%主義」(柳瀬)
 →コンテンツとしては未だに凄いが、つながり方として古くなったテレビ(柳瀬)
 →辺境のテレビが面白くなる(柳瀬)
 →話題になるテレビは録画率が高い(柳瀬)
 →ユニークユーザーで見るとちゃんと見られている(速水)
 →30%主義と広告モデルの終焉(柳瀬)
・驚いて共感するスタイルの『ねほりんぱほりん』(西森)
 →人の人生をジャッジしないところが評価できる(西森)
 →じっくり話を聞くことが大事なのか(charlie)

○マスメディアと映画『FAKE』
・佐村河内氏をテーマにした映画『FAKE』(メール)
 →学生のレポート課題にしてラストを解釈させる(津田)
 →みんな「もやもやした」と(津田)
 →ソーシャルメディアで目立てば、という風潮が崩れる(charlie)
 →「ちゃんとしたものがみたい」という受け手の変化(charlie)
 →映画に耐える消費者が出てきた(速水)
 →トカゲのしっぽ食いを繰り返すとテレビはどうなるのか(津田)

             text by Life助手:千葉彩佳


・2008/10/26「ぼくたちの失敗学」
 http://www.tbsradio.jp/life/20081026/index.html

・2016/06/26「有名税とのつきあい方」
 http://www.tbsradio.jp/life/20160626/index.html


参考資料↓

このパートでかけた曲
●みるきーうぇい「白昼夢メロディ、爆音で」(津田大介さん選曲)


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2016年12月25日Part3「文化系大忘年会2016」

撮影:ササキミチヨ
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          倉本さおり&速水健朗

「文化系大忘年会2016」part3(31'06")

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○今年の芸能界事情とメディア
・SMAP解散の決まった年(メール)
 →1月の解散報道、ゲス不倫と相次ぐ不倫報道(charlie)
 →最初は離脱する4人が悪者扱いされていた(速水)
 →SNS上のファンの主張で雰囲気が変わる(速水)
 →テレビが「いい話」らしく報道したのは良くない(速水)
・テレビを無視してソーシャルメディアで盛り上がろうとしていた(charlie)
 →「いいものを見たい」となったときに話題になるテレビ・映画(charlie)

○「今回は勝てると思う」コンテンツたち
・映像配信がすごい海外コンテンツ(速水)
 →『逃げ恥』・『真田丸』頑張るテレビコンテンツ(速水)
 →史実に忠実だということをネットで盛り上げた三谷作品(速水)
 →ユーザーの変化がうまくかみ合った(速水)
・「勝てると思う」は今年のキーワード(西森)
 →『テニミュ』『HIGH&LOW』で感じる「今度こそ勝てるかもしれない」(西森)
 →そういうものを背負って出る人が増えた(charlie)

○楽しませ方を変えていく
・視聴率は取れないがDVDは売れるクドカン(charlie)
 →録画率を取るようになったのは福音では(津田)
・『逃げ恥』『アイアムアヒーロー』の脚本家・野木亜紀子(西森)
 →男性論とラブコメを並列でやっても数字が取れるとわかった(西森)
 →企画書のキーワード的作り方を止める時代(西森)
 →エンターテイメントと政治的正しさを両立させた『逃げ恥』(速水)
 →落ちのつけ方が奇跡的(速水)
・売れ方楽しませ方のデザインもしないと(常見)
 →ネット配信×ソーシャルで売れるピコ太郎・RADWIMPS・星野源(常見)
 →AbemaTVから若者に流行るK-1(常見)
・楽しませ方込みでのライブ(charlie)

○記憶の器、過去の書き換え
・記憶というモチーフを扱う物語が2016年の象徴(メール)
 →記憶の器となる『この世界の片隅に』のすずさん(メール)
 →過去の書き換えを主題とする『マチネの終わりに』(メール)
 →フィクションに記憶の上書きと過去の書き替えを求める(メール)
・体感することは思い出せても再現は出来ない(charlie)
 →記憶とはブランド(charlie)
 →覚えてはいるがハマってこないものをもう一度体験するために(charlie)
 →同じ映画を何回も見に行く・リピーター(charlie)
 →記憶をリピートするために体感的なものが必要とされる
・暗殺計画を小説にする苦悩を描く小説『HHhH』(倉本)
 →乗り越えるすべはこれを読者とともに体感させること(倉本)
 →同じ体験をしてしまう、ということとソーシャルの愛称は良い(charlie)
 →VR自体は作りものだけど臨場感はエンタメを大きく変えた(charlie)
・過去の意味の書き換えは出来る(海猫沢)
 →過去のトラウマが乗り越えたときにポジティブなものに変わる物語(海猫沢)
 →その原因は現在の感情(海猫沢)
 →現在を変えると過去も変わる(海猫沢)
 →就活生の自己分析(常見)
 →経験をいかにプラスに転じるか(速水)
・2021年までSMAPは解散しないし天皇も死なないと思っていた(常見)
 →SMAPが解散したら平成の記憶が書き換わる(常見)
 →過去の思い出され方のチャネルが変わればあるいは(charlie)

○本物ってなんだ
・VRだってある意味本物(charlie)
 →クリスマスツリーの本物はないが明らかにクリスマスツリーと呼べるものがある(charlie)
 →本物って僕たちの経験と関係しているのかも(charlie)
 →本物を描くことは過去の書き換えによって可能になるのかもしれない(charlie)

               text by Life助手:千葉彩佳


○Life関連アーカイブ

・2012/01/22「何のためのアーカイブ?」
 http://www.tbsradio.jp/life/20120122/index.html

・2011/03/27「このメディア環境を生きる」
 http://www.tbsradio.jp/life/20110327/index.html


参考資料↓

このパートでかけた曲↓
●ザ・チェッカーズ 「Song for U.S.A」(常見陽平さん選曲)


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2016年12月25日Part4「文化系大忘年会2016」

撮影:ササキミチヨ
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      塚越健司&鈴木謙介(charlie)

「文化系大忘年会2016」part4(40'02")

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◯消費されないもの、交換できないもの
・国内政治の肩透かしで結果的には静かな一年に(メール)
・成長を前提とした資本主義の限界(メール)
 →ポスト資本主義の価値観を示唆する『美しい距離』(メール)
 →お涙頂戴を提供するわかりやすい定型化への反駁(倉本)
 →消費されるものが無い物語(倉本)
・いろいろなものが理性でなく感情で動く( charlie )
 →メディアの発達でますます感情的に( charlie )
・統治の倫理/市場の倫理( charlie )
 →オープンさが大事な市場の倫理とその逆の統治の倫理( charlie )
 →交換してはいけないものへの反発( charlie )

◯その広告で人は動くか
・キュレーションメディアや電通過労死 (charlie)
 →AIで済むことを人間に低価格でやらせる( charlie )
 →合理性のなさ(津田)
・ネットは何も新しくないスポット広告(柳瀬)
 →ネットのページビューで換算するだけの広告(柳瀬)
 →数字の辻褄が合えばいい、に( charlie )
・広告は商品が売れるか企業が好かれるかするためのもの(柳瀬)
 →インターネットによってターゲッティングが可能に(柳瀬)
 →一番雑なアドネットワークの広告に皆が乗っかった(柳瀬)
 →「なぜそれが売れるのか」を誰も聞かない(柳瀬)
・「PVに貴賤は無い」は嘘(常見)
 →「人がどれほど動くか」を見ていない( charlie )
 →メディアが感情を動かし人を動かす(津田)
 →結局は倫理とフェアネスの問題(津田)
 →Googleが資本主義によって使い物にならなくなる(津田)
・ソーシャルメディアは広告が載れば何でもいい、の時代に( charlie )
 →扇情的なニュースが求められると量産されてお金が回る( charlie )
 →消費者がアドネットワークを面白いと思わなければ起きない( charlie )
 →裏付けの無い二次情報三次情報の蔓延による知的体系の崩壊が怖い(塚越)
・感情をうまく使うことで企業とユーザーの対話を(塚越)

◯プラットフォームの責任
・問題の総本山はYahoo(津田)
 →ブラックリスト・発信者情報開示の必要(津田)
・大統領選の大量のフェイクニュース(塚越)
 →メディアリテラシーの限界(常見)
 →被害が出るのは仕方ないけど最小限に(塚越)
 →AI が論拠のチェックは出来るように(常見)
 →アルゴリズム独裁の可能性(塚越)
・ネットメディアもコストのかかるものに( charlie )
 →情報が何らかのきっかけを持つ( charlie )
 →予防的にならざるを得ない( charlie )
 →プラットフォームでの問題は問題を起こす奴の問題だった(津田)
・今はプラットフォームといえどもメディア企業として責任を負う(津田)
 →EU の徹底したヘイトスピーチ対策(津田)
 →新興メディアでもいられないし責任を負うように( charlie )
 →日本はすごく緩い(津田)
・根幹を管理しているところの動揺(塚越)
 →アメリカがインターネットガバナンスから手を引く(津田)
 →中露は一国での管理を望む(塚越)
 →世界みんな一緒、じゃなくなる可能性(塚越)
・2010 年代に入ってから突き当たっていた壁( charlie )
 →解決に至るまではまだ時間が必要( charlie )

             text by Life助手:千葉彩佳

◯Life関連アーカイブ

・2015/08/30「ブロック化する社会をどう生きるか」
 http://www.tbsradio.jp/life/20150830/index.html

・2014/06/22「里山ウェブの時代」
 http://www.tbsradio.jp/life/20140622/index.html


参考資料↓

このパートでかけた曲↓
●手嶌葵 「明日への手紙」(塚越健司さん選曲)

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2016年12月25日Part5「文化系大忘年会2016」

撮影:ササキミチヨ
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         柳瀬博一&海猫沢めろん

「文化系大忘年会2016」part5(34'36")

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○社会は感情的になっているのか
・過剰に苦情・本音が優先される現在(メール)
 →むき出しの本音が目立つ一年(メール)
 →感情的なものは取り上げやすい、が正しい(charlie)
 →インターネットはメディアでありコミュニケーションツール(柳瀬)
 →感情が世界を網羅しているように見えるが必ずしもそうではない(柳瀬)
 →拡散機能がついてしまったことで問題に(柳瀬)
 
○何かが生まれるコミュニケーション
・じっくりちゃんと話をすることが大事に(charlie)
 →企業も風通しの良いコミュニケーションから何か生まれるかも、に(charlie)
 →顔の見えない日本企業の強さ(常見)
 →「ワンジャパン」の発想(常見)
・キーワードは「混ぜる」
 →立命館アジア太平洋大学の、学生が留学生と授業を作る「混ぜる教育」(柳瀬)
 →いろんな人とコミュニケーションする中で起きるマドルスルー(宮崎)
・混ざるときにうまくいく場には誰がいるのか(charlie)
 →周りに人が集まってしまう「ナイス」な人(charlie)
 →自分はいろんな人に顔を出して人を混ぜる(charlie)
 →マンション管理組合の例(柳瀬)

○ナイスな人々
・日本のAI復権のためには若者・無名の人に機会を(柳瀬)
 →それぞれは顔が見えない人の「当たり」を極大化するメーカーの開発部門(柳瀬)
 →『シン・ゴジラ』に見えるある種の願望(charlie)
・みんなが変で、変な奴が面白くてすごいことをする今(柳瀬)
 →常にナイスな人がいるのではなく、混ぜ方次第でナイスになる人がいる(charlie)
 →差配する人がナイスでなければ(塚越)
 →管理職の負荷が増えている(常見)
・パラ・オリンピック東京プレゼンのスタッフィング(速水)
 →出来る30代に仕事をさせるために40代・50代を省く(速水)
 →若手起用で元気に(柳瀬)
・いろんなものが転がるようにした方がいいのかも(charlie)
 →ナイスな組み合わせを探せる力がある人(charlie)

○次回のイベントは1月29日に紀伊國屋書店新宿本店で

○これからのラジオと距離を考える
・ラジオが生放送というだけで価値のある時代ではなくなった(charlie)
 →ラジオというフォーマットを取ることの意味を問われる(charlie)
 →ラジオのフォーマットの再発明を目指さなければ(charlie)
・距離の重要性(塚越)
 →ラジオは微妙な距離で話すことができる(塚越)
 →どのように関与するのかが重要に(塚越)
 →メディアとの距離の取り方の変化(charlie)

             text by Life助手:千葉彩佳


○Life関連アーカイブ

・2007/11/25「暴走するインターネット2.0」
 http://www.tbsradio.jp/life/20071125/index.html

・2007/01/06 「ラジオ」
 http://www.tbsradio.jp/life/20070106/index.html

参考資料↓

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2016年12月25日Part6(外伝1)「文化系大忘年会2016」

撮影:ササキミチヨ
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         常見陽平&宮崎智之

「文化系大忘年会2016」part6(29'38")

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◯文学のポスト・トゥルース
・ポストトゥルース的な石原慎太郎の『天才』が売れる(倉本)
 →小学生が内容を信じる(倉本)
・「私」を作る近代小説の試み(海猫沢)
 →小説の中の「私」は必ずしも筆者のことではない(海猫沢)
 →読者の側の読み方の一つとしてはある(海猫沢)
 →日本語には基本的には私という人称がなかった(倉本)
・ファクトとトゥルースの違い(charlie)
 →真実はいつも1つ、というが事実は1つで真実はいっぱいじゃないか(塚越)
 →何が真実かわからない、のポストモダン(charlie)
 →俺が信じたものが偉い、のポストトゥルース(charlie)

◯本物とは、人間とは何か
・実は新しくないAIものと映画『エクス・マキナ』(海猫沢)
 →作られた人工知能と会話して人格を確かめる(塚越)
 →人工知能の問題を考えるために人工知能が必要(塚越)
 →アルゴリズム独裁のような無意識の差別が反映される事象 (塚越)
 →どこまでが人間なのか判断できなくなる(塚越)
・何が本物で何がVRなのか分からなくなるVRの心理実験(宮崎)
・人工知能は作れても身体系はさっぱり(柳瀬)
 →脳が主人公だと思っているのは人間の勘違い(柳瀬)
 →身体もコミュニティを望んでいる(柳瀬)
 →脳は物語性を重視して現実を処理する(柳瀬)
 →AIが身体含めた人間のサーヴァントとしてどうなるか(柳瀬)
 →概念は体にインストールされない(charlie)
 →フィクションを信じるための理屈を作ってきた(charlie)
 →人間の身体性を外し理念だけで作られたものへの反発(charlie)
・因果関係で考える人間、相関関係で考えるコンピューター(塚越)
 →物語として教えてくれることで僕たちの行動を操る(塚越)
 →主体的に関わろうという人は必要(塚越)

◯AIの可能性
・なぜギリシャ貴族と奴隷のようにはならないのか(柳瀬)
 →有用の経済学の破綻
 →何の役にも立たないものに色々なものを費やしている(charlie)
 →指向性で考える必要(charlie)
 →AI に消費は出来ない(柳瀬)
 →人間は生きたいと同時に死にたいと願う並列性を持つ(塚越)
・『大きな鳥にさらわれないよう』のAI(倉本)
 →本来なら必要ないはずの比喩を使う人間(倉本)
 →現状は文章生成しかできないAI による小説(宮崎)
 →人間にできない飛躍がもしできるのなら純文学向き(宮崎)
 →人工知能が最初に作る物語は神話(charlie)
 →パターンがあるものを作れないわけはない(charlie)
 →神話素をコンピューターが知りつつある(塚越)

             text by Life助手:千葉彩佳


◯Life関連アーカイブ

・2016/10/23「2.5次元を生きる~VR・ポケモン・コンビニ人間」
http://www.tbsradio.jp/life/2016102325vr/index.html

・2014/10/26「フィジカルの逆襲」
http://www.tbsradio.jp/life/20141026/index.html


参考資料↓

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2016年12月25日Part7(外伝2)「文化系大忘年会2016」

撮影:ササキミチヨ
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         海猫沢めろん&西森路代

「文化系大忘年会2016」part7(40'04")

※再生できない場合は、個別ページかTBSラジオクラウドにてお聞きください。
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○2016年のゲームとお金
・FFなど大型タイトルの続編が出た年(charlie)
 →スーパーマリオラン(charlie)
 →評価低いがニンテンドーが本気で作るとここまでできるのかと(海猫沢)
・お金を払わないのは若い人が圧倒的に多い(海猫沢)
 →パッケージにではなくゲームの時間短縮のための課金に(charlie)
 →課金でやっとみんなと同じステージ、が嫌なのか(倉本)
 →今のゲーム好きはそのためにお金をかけられる人(charlie)
 →マリオランでそれが身体性に戻ってこないか(charlie)
・見えにくいがガチャ系のゲームの方がやばい人は多い(海猫沢)
 →どれだけ課金してもどうにもならない領域(charlie)
 
○コミュニケーション、どこまでやるか
・改ざん可能の余地をどこに設定してくるかでゲームの面白さは変わる(塚越)
 →僕らはテクニックでやっていた(塚越)
 →人付き合いでもすぐ別れるのか交際のやり込みをするのか(塚越)
・『逃げ恥』は面白かったがあそこまでやってあの程度か(塚越)
 →何やってんの男だろ、と言われて、じゃあ女だったらそうはならない、と(塚越)
 →古い呪いを解いていく話(塚越)
 →関係のやり込みとは(塚越)
 →やめない、ということ(charlie)
・ソーシャルメディアでは合わなかったらブロック(charlie)
 →ナイスな人のアサーティブなコミュニケーション(charlie)
 →ブロックするしないは状況による(西森)
 →コミュニケーションには相手がいる(charlie)
 →ナイスな関係を築く力の必要性(charlie)
 →何でも交換可能にしてしまうと無駄なコストに(charlie)
・退室できないと発言する(charlie)
 →自分もブロックの対象になったときどうする(charlie)
 →非合理なものに人間は向かう(塚越)
 →交換可能なのに交換可能でない、ととりあえずする(塚越)
 →「夫婦は共同経営者」も退出不能な関係(宮崎)
 
○『逃げ恥』と逃げない理由
・逃げてもいいよと言いながら二人は逃げない(西森)
 →不合理な選択ができるのは自分なりのポイントを持っているのか(西森)
 →私は好きだから、から逃げなかったのがポイント(charlie)
・自分が好きでやってる、にこだわる以外にプロの看板を掲げる理由はない(charlie)
 →消費者のリテラシーが「私が好きだから」に向かわなければ(charlie)
 →嫌いなものならわかるから大事(塚越)
 →主体的に関与するっていうのは簡単だけど実践する意思が問題(塚越)
 →二人は意思があって一緒になったわけじゃない(宮崎)
 →きっかけのなんて本当は非合理(塚越)
 →非合理さに人生を賭けるのは怖い(charlie)
 
○漫画と感情、自分の選択
・漫画『ファイアパンチ』のメタ構造(海猫沢)
 →定められた脚本を感情で超えていく(海猫沢)
 →殺人鬼が主人公の『神様、キサマを殺したい。』(倉本)
 →いつ目覚めるのかわからない倫理観(倉本)
 →正しさと享楽の問題(海猫沢)
 →キャラクターが脚本を組み替えるというのを経験する(塚越)
 →正義と感情の爆発が正しいから楽しめるけどベタだから今とは合ってない(海猫沢)
・まあいいか、でなくなったときに何を思うのか(塚越)
 →いよいよ、となったときに選ぶものがあるといい(charlie)
・「何がしたいんだ」が出たときが終わりの『東京タラレバ娘』
 →欲深さに付き合うのは難しい(塚越)
 →どう呪いを超えていくのか(宮崎)
 →出口を強制的にふさがれたことのない人々(charlie)

             text by Life助手:千葉彩佳


○Life関連アーカイブ

・2016/08/28「ポケモンGOのその先へ~これからの『遊び』を考える」
 http://www.tbsradio.jp/life/20160828go/index.html

・2013/01/27「友だちの作り方」
 http://www.tbsradio.jp/life/20130127/index.html


参考資料↓

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「文化系大忘年会2016」放送後記【動画配信】TBSラジオ「文化系トークラジオLife」


長谷川裕プロデューサー(黒幕)×鈴木謙介(charlie)


倉本さおり×宮崎智之


撮影:Ustream & Movie Support
三上洋 @mikamiyoh / 千頭和良也 @macabc / ノダタケオ @noda

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