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Life書籍化第二弾ができました!

「文化系トークラジオ Life のやり方」


第一弾はこちら
Life?~番組について~
浅野いにおさんのイラストが待ち受け画面としてダウンロードできます!
access to TBS RADIO 954kHz
詳しくはこちらをご覧下さい。
イラストと番組ロゴは浅野いにおさんに描いていただきました。
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2012年2月 アーカイブ

2012年2月 6日

次回の放送は2月26日(日)25:00~

次回の「文化系トークラジオLife」は、

2月26日(日)25:00~28:00 生放送です(原則毎月第四日曜日)。

テーマは20日頃に発表する予定です(予告編を配信します)。


「文化系トークラジオLife」は以下の方法で生放送を聴くことができます。

TBSラジオ=AM954kHz 
 ※ラジオ受信機が必要です。実家を探せば1つくらいあるはず(?) 
 (TBSラジオは関東ローカルですが、深夜はかなり遠方でも聴取可能です)

ラジコ http://radiko.jp/player/player.html#TBS
 インターネットでラジオと同一の音声が聴けるサービス。
 PCは http://radiko.jp/# にアクセス。
 スマホの場合は専用アプリ(無料)を使用してください。
 ※TBSラジオのサービスエリアは関東のみです。

ストリーミング http://www.tbs.co.jp/radio/life/live/live.html
 TBSラジオのサービスエリア外でも(海外からでも)、インターネットで
  番組を聴くことができます。著作権の関係で、音楽はカットされます。

Ustream http://www.ustream.tv/channel/life954ust
 上記リンクから生放送のスタジオの動画をインターネットでご覧いただけます。
 動画配信は、毎週月曜日21時~配信中の「UstToday」のチームに
 担当していただいています。

|

2012年2月18日

2012年1月「何のためのアーカイブ?」未読メール

前回1月の「何のためのアーカイブ」の放送で読めなかった
メールの中から、いくつかピックアップして掲載します。

===

しかばね太郎   大阪市

3月11日の震災で体感した「写真アーカイブ」について
感じたことです。

石巻を旅行した際に撮影した写真をGoogle Earthで
閲覧できるサービスに震災以前に登録していました。
震災後しばらくしてログ↓を確認すると、1日1Viewあるかないか
の写真が、数日で参照数が著しく増加していました。
http://twitpic.com/8afncn

その時に、私個人のアーカイブ(観光写真)が、私でない誰かが
必要とする(公共性のあるアーカイブ)になったのを実感しました。

石巻の写真は、震災以前は数枚しかアップロードしていなかった
のですが、誰かが必要とするのかもしれないという考えが生まれ、
写真を追加することにしました。
http://bit.ly/yyI4wT


===

しまたす

僕がアーカイブとして公開された形で保存して欲しいと
思うものは、ラジオDJの曲紹介です。

いくら音楽が好きで、特定のアーティストにぞっこんだとしても、
それなりの回数を聴いてしまえば感動も薄れてくるわけで、
今まで何度も聴いてきた曲でも自分以外の誰かがその曲に対して
今まで自分が感じてこなかった角度で紹介されたりすると、
新たな感動が生まれたりするし、英語を全く聴きとれないような
僕にとって洋楽なんかは事前に曲紹介の時に歌詞の内容を
説明されるか否かで全く理解度が違ってきます。

日本では本の朗読CDなんかはあまりメジャーな本の消費方法では
ありませんが、ディスクガイドを本人による朗読の後に曲が聴けるような
ディスクガイド朗読CDとかあれば凄い便利な気がします。

いつも本放送をガッツリ聴いてるとはいえ、改めて菊地成孔さんの
粋な夜電波」をポッドキャストで聴いた時に曲が流れないあの悔しさったら
ないざんすよ。


===

キャタピラなぎさ

残されてイヤなのは、コミケにテレビが来たときグッズや
同人誌で一杯になったキャラの手提げを持った自分の映像です!

===

鶴賀太郎

私は毎日一枚の写真をブログにUp、つまりアーカイブしています。
毎日何枚、何十枚か写真を撮り、その中の一枚だけを選んでいます。

そうやってアーカイブされた写真をしばらく時間が経ってから見返す
のも面白いのですが、それ以上に面白いのは一枚を選ぶ過程において
写真を捨てていく作業です。

私はブログ用に撮った写真は、採用された一枚以外はすべてデータを
完全に消去するというルールを作っています。

素人なのでそんなにいい写真はあまり撮れませんが、たまにとても気に
入った写真が数枚撮れる日があります。それでも敢えて1枚だけを選び、
他のデータは全部消去しています。

これは結構キツイ選択です。でも例外を作らず選ばれたもの以外は
捨てていくことによって、捨てる過程において自分の価値観が顕在化
されていくのです。

最初は感覚的に好き嫌いで選んでいくのですが、どちらも捨てがたい
というものから選択をしなければならないときに自分の価値観が
問われているような気がします。「オレにとって本当に大事になのは、
こっちかそれともこっちか」と。

実はこの感覚、狭いところへ引っ越しをするときにも感じました。
実家から一人暮らしへ、一人暮らしから結婚と、個人の荷物がより
制限される状況になると、思い出の品にせよ、実用品にせよ、限られた
スペースの中で自分が本当に残しておきたいものを厳選せざるをえません。
いずれにせよ、捨てることによって始めて見えてくるものがあるように
感じます。

今、Evernoteなどにすべてを放り込めばLife-logがとれ、それはそれ
で面白いとも思うのですが、敢えて峻別をしながらアーカイブしていっても
それなりに面白い発見ができると思いますよ。


===

日本酒だいしゅき 北海道札幌市

ぼくが、残したいもの?というか残しているものは
テレビの「討論番組」です。

討論番組って、専門家の方や政治家の方が難しい話を
していて、正直、一回見ただけでは理解できなかったり、
議論の内容についていけなかったり、ということがほとんどです(-_-;)

でも、それを録画しておくと
1.リアルタイムでテレビを見る
2.Twitterやブログの反応を見る、または関連書籍を読む
3.そして、もう一度録画しておいた「討論番組」を見る
ということができて

「ああ、この人の発言はこういうことなのか!」とちょっと理解できたり、
「この人のこの発言に、チャーリーならこんな反論しそうだなぁ~」
みたいにリアルタイムでは難しくて聞き流す、もしくは受け入れるしか
なかった部分についても、批判的に見ることができて、なんか、
アーカイブを見れば見るほど、主体的に参加できてる感が
強くなってきて楽しくなってくるんです(^^♪

まぁ、こんな時間をかけてテレビを見ることができるのは、大学生の
今のうちだけなんだろうなぁという感じですが・・・

ちなみに、最近ヘビロテ(?)してるのは、正月にNHKでやっていた
『ニッポンのジレンマ』ですね(^^♪
荻上チキさんの、「司会力」ハンパないです(笑)
・・・・・・チャーリー・・・それでも、ぼくはチャーリー・・・


===

ホシコ

ふランスの地方都市に住む兼業主婦36歳です。
主人は39歳のフランス人、7歳の男の子と4歳の女の子がいます。

さて、我が家の今年のアーカイブ状況をメールします。

まず主人が5年以上続けていたフェイスブックをやめました。
主人の仕事はウェブディベロッパーなので、そんなギークな人の
フェイスブック退会は周りの人を驚かせたようです。
昨年彼の友人がフェイスブックアカウントを残したまま他界し、
そのページがRIPの文字で埋め尽くされたのを見て、
何か思うところがあったようです。

次は私です。今年からノートタイプの家計簿を始めました。
すでにエクセルで家計の管理はしているのですが、「武士の家計簿」を
読んで今年は紙にも残しておこうと思った次第です。
計算はやはりエクセルのほうが早いので、どこそこへ買い物へ行った、
という行った店の記録などを、ノートにつけています。
実は昨年からフランスでも「モン*カケイボ」というノートタイプの家計簿が
発売されているので、それを使って毎日楽しく記録しています。
この「モン*カケイボ」は日本在住のフランス人女性が作られたものだそうです。
私は自宅で日本語教室を開いているのですが、生徒さんたちに聞くと、
フランスでも今のおばあちゃん世代には家計簿をつけていた人がちらほら
いるようです。

そしてなんといっても我が家の一番のアーカイブ情報、DNAを受け継いだ
子供たち。今年も彼らが我が家の主役、といったところでしょうか...。
思い出アーカイブは今日も更新中です。


===

福田十二指腸 千葉県市川市

私が従事する仕事に絡めて言えば、POSレジ導入以来、
自動的に蓄積される販売データがそれに該当します。
小売業をはじめ、ありとあらゆる販売においてデータがたまり、
また、アマゾンなどネット通販では、誰が/いつ/何を/いくつ
買ったかが全て記録されます。

で、今、ビッグデータを活用してマーケティングを革新しよう 的な
話が日経BP系雑誌などを中心に花盛り。これはしかし一時期の
データマイニングをやれば簡単に高度なマーケティングにつなげられる
という 寓話の繰り返しに見えます。

むしろ巨大なデータを使いこなせる、使い手が足りず、数少ない成功事例
が喧伝され、ビッグデータなる流行語は流れ去りゆくのではなかろうかと、
データ分析なんぞをする機会の多い小生は見ています。


===

三上洋

エジプト旅行に行ってアブシンブラ神殿を見たのですが、その時に
思ったのは、「数千年のタームで、記録を残すために作ってるな」ということ。
古代のエジプト文字、ヒエログリフを石の柱に深く深く、刻んでいるのです。
明らかに後世に残すために作っていることを感じました。

現代では、デジタルデータがずっと残ると思っているが、本当にそうなの
でしょうか。我々はたった10年前、いやたった10か月前の震災のことですら
きちんとアーカイブを残せていない。
アーカイブを残す努力をしっかりしないとダメなんじゃないかと感じます


===

はかま 茨城県水戸市

私も黒幕と同じように「物を捨てられない、手放せない」人間です。
20数年前から現在まで購入したコミック・雑誌が実家の段ボール箱に
保管されております。
たまに実家に帰ると、「整理」をするのですが、手にとってはしげしげと
読んでしまうので、作業は遅々として進みません。
雑誌でいえば『噂の真相』や、創刊間もない頃の『GON!』・『ブブカ』とか。
音楽系では80年代末~90年代前半に購入した『ロッキングオン』、
『クロスビート』・『FM STATION』・「WHAT's IN」増刊『GiRLPOP』を見ると、
インタビュー記事も面白いですが広告はまた別な意味で楽しいです。

90年代半ばに、引っ越しの際に大量のエロ本を友人に
「引越し作業手伝いの謝礼代わり」としてあげてしまいました。
段ボール箱に数箱分の『アップル通信』を手放したことを今では後悔しております。
1990年前後、レンタルビデオの料金が1泊2日で500円前後した時代に、
この雑誌はAV女優の情報源として重宝しておりました。

あいだもも、林由美香、樹まり子、立原友香、葉山みどり、松本まりな、桜樹ルイ、
村上麗奈、豊丸、小室友里...その当時の輝かしい女優さんの名前を挙げて
いけばきりがありません。また、平加門(へいかもん)氏の硬派なコラム
『性風俗データベース』が懐かしく思います。

「エロネタは新鮮なのが一番」と考えており、20年前は「アーカイブ」なんて
感覚は無かったのですが、当時は『重くて、運ぶのも大変だし、保管して
もしょうがない』と思ったものこそが大切だったな、と痛感しております。

|

2012年1月「何のためのアーカイブ?」ベストメール

1月の「何のためのアーカイブ?」のベストメール賞は、
ラジオネーム「yukomim」iさんの決定しました。

受賞理由などは、週明けに公開する今月の予告編をお聴きください。

以下、受賞したメールと受賞を知ったyukomimiさんからのメールを
掲載いたいます。

===

yukomimi 世田谷区

若い方々のお話がとっても楽しくて、
一昨年から欠かさず愛聴しているyukomimiです。

陸前高田の奇跡の一本松にかかる満月の素晴らしい写真に
感動された方が多いと思います。
その奇跡の一本松は残念ながら根は塩水に浸っているので、
現在瀕死の状態で存続は不可能だそうです。
しかし住友林業さんを始めとする一本松を愛する方々の努力で、
一本松の松ぼっくりから取り出した種を育て、現在5センチ程に
成長しているとのことです。これってアーカイブですか?

津波をを耐え、松ぼっくりを残し、今瀕死状態の一本松。
思い出します。数々の危機を乗り越えてイトカワの砂を持ち帰った
「ハヤブサ」と共通する奇跡。
松ぼっくりから育った松を植える場所を募集しているそうです。
どこがふさわしいですか?

追伸;22日の放送日は私の70才の誕生日なのです。トホホ


===

スタッフ並びにパーソナリティに皆さまへ

私は70才の老婆です。
きっと驚かれるでしょうが、毎回とても楽しみにしています。
なによりもパーソナリティの皆さまが自然体で楽しそうに
ディスカッションしているのが嬉しいです。
若い方がこういう話し方し、こういうテーマにあつくなるだと
わかるのも嬉しいです。
そう、私の子供たちの世代でしょうか。

ベストメール大賞に選べばれたとメールを頂きました。
とても嬉しいです。

実はベストメールは2回目になってしまいますのよ。
前回いただいたバッチはバンドバックに付けています。
誰も知らないけれど、結構私わくわくなのです。

陸前高田の奇跡の一本松。悲しいほど美しいです。
震災以前の松原の様子をご存知ですか?
http://www.youtube.com/watch?v=LWk1W198XpE

延々と続く松林。しかしあの津波が襲い全ての松が倒れ、
たった一本残りました。
地元の方達がその松を守りたいと思うお気持は痛いほどわかります。
そのお気持ちを継がれた住友林業さん、素敵です!

どうぞ皆さま忘れないでください。
松だけではありません。海のお魚、畑の野菜、田んぼのお米、
人々の暮らし、犬や猫や羊や牛や豚さんたちなどのこと。
全ての生命に温かい思いを持ち続けてください。
心からお願いします。

私のメールに心を動かしてくださったこと、とっても嬉しいです。
心から感謝を捧げます。

毎回楽しみに拝聴していますので、これからもよろしくお願いたします。

ベストメールバッチをハンドバックに2つも付けて歩いたら、
この番組をご存じの方はびっくりなさるでしょうね、
新宿・渋谷・銀座を闊歩いたしましょう!

|

2012年2月20日

2012年02月26日Part0(予告編)「好き好き大嫌い★アメリカ西海岸」

ustream_life201202_2.jpg



※再生できない場合は、個別ページTBSラジオクラウドにてお聞きください。
※最新エピソードはユーザー登録なしでお聴きいただけます。

次回のLifeは「好き好き大嫌い★アメリカ西海岸」

2月26日(日) 深夜25:00~28:00 (=月曜1:00~)

出演予定;速水健朗、斎藤哲也、濱野智史、仲俣暁生、柳瀬博一、
塚越健司、松島倫明、西森路代、稲葉将樹、小高えま

予告編の出演:速水健朗、斎藤哲也、寺澤さやか(論壇女子部)、長谷川P(黒幕)

Ustreamによる動画生中継も行います⇒ http://ustre.am/lrQf
(オフエア時はスライドショーを表示しています)

※ストリーミング中継も実施しますので、ラジオをお持ちでない方も、
パソコンとネット環境があればリアルタイムでトークを聴くことができます。
サイト右上の「スペシャルなお知らせ」をクリックしてください。
著作権の関係で音楽は聴くことができません。

ラジコでは音楽も聴けます。

なお、1月から半年間、鈴木謙介さんが育休でLifeをお休みしていますが、
残されたメンバーとゲスト陣で留守を守っていますので、
どうぞよろしくお願いします。

=====

※速水健朗です。

Lifeの次回のテーマはアメリカ西海岸です。

『グレイトフルデッドにマーケティングを学ぶ』という話題の本があります。
『フリー』『シェア』といった近年のビジネス書、マーケティングの流行が、
すべてサンフランシスコのロックバンド、グレイトフルデッドがコンサート
グッズやソフト販売で用いていた手法だったということを示した本です。

一方、昨年発売の『ウェブ×ソーシャル×アメリカ<全球時代>の構想力』は、
コンピューター文化の背景にある西海岸の思想について触れたものです。
もちろん、その中心にいるのはスティーブ・ジョブズ。ミリオンセラーになった
伝記の序盤では、ジョブズが生まれ育ったサンフランシスコのベイエリアの
歴史が描かれています。この地域は、50年代から軍需産業として生まれた
コンピュータ産業が集中する場所でした。ヒッピーの洗礼を受けたジョブズは、
そのコンピューターを、個人の表現のためのツール、管理や権力と対峙する
というマインドを持って商品化しました。パソコンの歴史は、ここから始まり
ました。かつては、一部のマニアのものでしかなかったのがアップル製品
ですが、ジョブズがなくなる直前に、アップルは時価総額で世界一の企業に
なりました。

Lifeでもよく話題に上がる社会起業家も、シリコンバレー精神などと結びつけ
られますし、社会変革を目指した西海岸の思想と無縁ではありません。

えーと、西海岸と言えば、驚くことにビーチボーイズもブライアン・ウィルソン
を含めた形で再結成というトピックもあります。
そんなこんなで「西海岸、なんか来てるぞ」というのが今、アメリカ西海岸を
テーマにするひとまずの理由です。

他にもアメリカ西海岸は、僕らの身近な生活の中にも浸透しています。
60年代の西海岸で生まれたヒッピー由来の文化は、現代のダイエット、
自然食、ヨガ、菜食主義などにもつながってきています。

70年代にアメリカ西海岸で大流行したジョギングも、ここ数年、日本でブーム
になっています。当時、ジョギングシューズメーカーとして急成長したナイキ社
が、アップルと協同で開発した"Nike + iPod Sport Kit"は僕も愛用していますが、
この両社は、あの時代の西海岸思想を体現する2大企業かもしれません。
適度な運動で身体を制御するという発想は、実はヒッピーイズム、ニューエイジ
思想の根本である「身体の変容」と結びついています。
ナイキを創設したフィル・ナイトは、サンフランシスコのスタンフォード大の出身。
ここは、ジョブズにも縁が深く、グーグルの創設者ブリンとペイジの出身校ですし。

番組では、これらのような僕等の生活のあらゆる局面で浸透しているけど、
あまり気がつかない"アメリカ西海岸"という背後の精神を捉えて、
その"西海岸の思想"について考えてみたいと思います。

"西海岸の思想"が、いまなぜあちこちで蘇っているのか? 
僕の疑問はそこにあります。

西海岸の思想の背景には、"物質の時代から精神の時代へ"という60年代の
気分がありました。なんか、このキャッチフレーズは、いまの世界の気分と
似ている気がします。当時の近代主義への疑問、それに伴う社会変革への
意志といった辺りも、原発事故以後の日本とも相通じる感覚かもしれません。
同様に、パワースポット巡りのようなスピリチュアルが流行するのも、西海岸の
思想と関係が深いと言えます。ヒッピーの精神には、身体変容、人間性回復、
神秘主義、東洋哲学、意識改革(ドラッグ)といったような要素も含まれます。
また、西海岸には、カルト宗教やドラッグカルチャーなども切り離せませんし。

なんか、真面目で固いな感じのテーマですが、音楽産業、映画産業の
中心地としてのカリフォルニアの側面、例えば実は明るいだけじゃない
ビーチボーイズの音楽性であったり、LAメタルやギャングスタラップといった
辺りのウェストコースト文化全般に触れながら、それらと"西海岸の思想"の
関係について考えたりもしたいと思います。

いや、もっとくだけた感じで、日本人のアメリカに移住するアーティストの中でも、
坂本龍一や小沢健二がニューヨークに移住し、氷室京介や小室哲哉やYOSHIKI
がロサンゼルスに(一時)移住したのか? そんな西海岸問題について考えるのも
ありかと......。

というわけで、リスナーの皆さまからも
あなたはアメリカ西海岸的なものが好きですか?嫌いですか?」という
テーマでメールを募集します。また、そのときにあなたがイメージする西海岸的な
ものとはどんなものなのか、そしてなぜ好きななのか嫌いなのかについても
教えてください。もちろん「西海岸的」といっても多様なので、好きなものも
嫌いなものもあるよ、という方は、両方書いていただいても結構です。

例えば、旅行で遊びに行く先や出張で行った経験談。
もしくは、『ビバリーヒルズ高校白書』に出てくる舞台としての話、
または、ウェッサイと呼ばれるヒップホップジャンルの話でも構いません。
何かしら西海岸の思想を感じさせるものは、必ず身近にあるはずです。
なんとなく漠然としたイメージとしての西海岸というのもあるかもしれません。
もしくは、別に西海岸なんて知らないよ、ピンとこないんだよねという意見でも
構いません。なぜ興味がないのかなど、理由について教えてください。


メールアドレスは、life@tbs.co.jp

ご自身の年齢や職業などの情報も明記してぜひお早めに。

そして慣れない臨時パーソナリティが読みますので、ぜひ短め&読みやすく、
どうぞよろしくお願いします!


参考資料↓
1

2

3

4

5

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2012年2月29日

2012年02月26日Part1「好き好き大嫌い★アメリカ西海岸」

撮影:会田邦秋
        20120226 hayamiz.jpg
          今月のメイン司会、速水健朗さん




※再生できない場合は、個別ページTBSラジオクラウドにてお聞きください。
※最新エピソードはユーザー登録なしでお聴きいただけます。

出演;速水健朗、斎藤哲也、濱野智史、仲俣暁生、柳瀬博一、塚越健司、
    松島倫明、西森路代、稲葉将樹、小高えま、矢野利裕


○西海岸のイメージとは?
 →サーフィンのイメージ、ヒッピー文化の発祥(斎藤)
・70s&80sヒッピー文化からヤッピー文化へ(速水)
・アメリカ・ウルトラ横断クイズでのアメリカへの憧れ(リスナー)
・上の世代の憧れと断絶した世代(濱野)
・SFCは疑似シュミラークル「西海岸」(濱野)
・イーグルスのホテル・カリフォルニアでの刷りこみ(仲俣)
 →「行きたいかー?」と言われればちょっと行きたい。(仲俣)
・空気を吸うように消費させられていたポパイ文化(柳瀬)
・終焉としての「ホテル・カリフォルニア」が日本では火付け役に(柳瀬)
・日本での単なる消費の差異(柳瀬)
・擬史としての「西海岸」言説(柳瀬)
・ハッカー文化は、MITの鉄道オタクが契機(塚越)
 →「東」はエスタブリッシュメント/「西」は東から流れていく場所(速水)
・日本のオタク文化と西海岸文化の類似(速水)
・西海岸に8年間住んでいました(小高)
・ヒッピー文化が『フリー』、『シェア』、『パブリック』の背景にある(松島)
・『ビーチボーイズとカリフォルニア文化』の編集者です(稲葉)
・コンピューター文化と西海岸が接続されていなかった日本(速水)
・「ウェッサイ」担当です(西森)

                      text by Life助手:細川洋平

○Life関連アーカイブ

・2011/02/21「K-POP in Japan」 (澁谷知美、西森路代、瀧坂亮、大澤聡ほか)
 http://www.tbsradio.jp/life/20110221k-pop_in_japan/

参考資料&選曲↓

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このパートでかけた曲↓

●ウルトラクイズメインテーマ(速水さん選曲)

●Grateful Dead "Truckin'"(柳瀬さん選曲)

http://www.dead.net/

BGM(選曲:稲葉将樹)↓

●Dick Dale & The Del-Tones "Surf Beat"
http://www.myspace.com/dickdaleandthedeltones

●The Four Speeds "R.P.M."
http://www.sundazed.com/product_info.php?products_id=972

●The Surfer Girls "Draggin' Wagon"
http://www.myspace.com/variousartists-47746441/music/songs/draggin-wagon-82624010

●Annette "Pajama Party"
https://sites.google.com/site/surfroute101/annette---pajama-party

●The Beach Boys "Don't Worry Baby"
http://www.brianwilson.com/

●The Marketts "Surfer's Stomp"
http://www.allbutforgottenoldies.net/marketts.html


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