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「文化系トークラジオ Life のやり方」


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2018年1月 アーカイブ

2018年1月 1日

「文化系大新年会2018」Part1【音声配信】TBSラジオ「文化系トークラジオLife」

撮影:ササキミチヨ
charlie_20180101_Life954.jpg
charlie(鈴木謙介)

出演:charlie(鈴木謙介)、常見陽平、西森路代、矢野利裕、塚越健司、倉本さおり、宮崎智之、斎藤哲也ほか

「文化系大新年会2018」Part1(30'29")


〇あけましておめでとうございます
・10年ぶりの新年会(charlie=鈴木謙介 以下c)
・毎年恒例のcharlie制作楽曲披露
 →人工知能がドラムアレンジを提案(c)
 →見えてくる人工知能との付き合い方(c)

〇2017年気になった文化系トピック
・荻野目洋子のダンシングヒーローと登美丘高校のダンス(リスナー)
・パーソナリティも一部お屠蘇気分(c)
 →体を壊して昨年はお酒を飲まず(宮崎)
 →個人的な転機で世界の見方が変わる(c)
・前回誕生日に熱を出す(倉本)
 →文芸周りの話題に期待(c)

・2018年は情報技術まわりにも期待(C)
 →ヒット曲分析のフォーマットに自作の楽曲もあててみる(c)
 →フィルターバブル・Google検索にも問題(塚越)
 →「ググる」から「タグる」に(塚越)
 →ITまわりの話に割り込みたい(塚越)

・音楽まわりの仕事が多かった昨年(矢野)
 →一方で本業の大変さが自分を成長させたような(矢野)
 →文芸評論家として登竜門的な仕事も(矢野)
 →文芸としての小説と「なろう系」などのweb小説(c)

・ドラマと言えば西森さん(c)
 →良作『監獄のお姫様』『民衆の敵』『明日の約束』(西森)
 →フジテレビが意外に健闘(西森)
 →最後までみると、が伝わらない今(c)
 →面白さに途中で気づく、が多い(西森)
 →見逃し配信の充実で途中からでも追いつけるように(西森)
 
・働き方改革方面の仕事が来るように(常見)
 →現状にみんな違和感を持ってはいる(常見)
 →でも働き方改革はキラキラしてるだけじゃない(常見)
 →どこをだれがいつ変えるのか、が先延ばしに(c)

・お屠蘇気分の斎藤さん(c)
 →じんぶん大賞2018は鈴木謙介へ!(斎藤)
 →1月のイベントは倉本さんの本の叩き売り(斎藤)
・澁川祐子さんには食の研究でお世話に(c)

〇ノレる・ノレない その違い
・72時間テレビが良かったのはなぜか(c)
 →楽しそうな人を見るとみんな楽しくなる(c)
 →主観と客観(charlie)
 →エビデンスを求めると防衛的になりがち(c)
 →今日はノーエビデンスの新春放談(c)

・プレミアムフライデーの失敗(リスナー)
 →笛吹けども踊らずの典型(c)
 →効果測定できないように2月始まりか(常見)
 →三越伊勢丹のお家騒動(常見)
 →流行語大賞は吊し上げ(常見)
 →ニーズを超えていかなければ(常見)

・PR政治(charlie)
 →『騎士団長殺し』の盛り上がりと実情(倉本)
 →ハロウィンへの乗り切れなさ(塚越)
 →表層性が分かってしまう(塚越)
 →3年前から言っていたパターン(c)
 →マーケッターは三年前のLifeを聴け!(常見)

・『CCさくら』の新アニメがスタート(塚越)

            text by 千葉彩佳

〇Life関連アーカイブ

・2011/08/28「"祭り"の時代」
https://www.tbsradio.jp/life/20110828/index.html

・2016/12/25「文化系大忘年会2016」
https://www.tbsradio.jp/life/201612252016/index.html


このパートでかけた曲

●Deep Breath Project(鈴木謙介) "MOMENT"(charlie選曲)
※↑外伝1の最後にクラウドで楽曲も配信します。

●坂本真綾 "プラチナ"(塚越健司さん選曲)
坂本真綾 15周年記念ベストアルバム everywhere(初回限定盤)(DVD付)

〇関連資料
ダンシング・ヒーロー ジ・アーカイブス監獄のお姫さま DVD-BOX明日の約束 完全版 DVD-BOX騎士団長殺し :第1部 顕れるイデア編蜜蜂と遠雷

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2018年1月 3日

「文化系大新年会2018」Part2【音声配信】TBSラジオ「文化系トークラジオLife」

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               宮崎智之さん&charlie(鈴木謙介)   撮影:ササキミチヨ

出演:charlie(鈴木謙介)、宮崎智之、常見陽平、西森路代、倉本さおり、塚越健司、矢野利裕、斎藤哲也ほか

「文化系大新年会2018」Part2(23'24")

◯生放送限定プレゼント企画
・双子のライオン堂さんの文芸誌『しししし』と
 現代文化研究会の同人誌 『F』を生放送を
 お聴きのリスナー限定でプレゼント

◯第一と第二
・将棋漫画『3月のライオン』に没入(リスナー)
・必ずしもテレビを必要としない
 「第二芸能界(マキタスポーツさんが提唱)」(リスナー)
 →第一芸能界は日に日に元気が無くなる(リスナー)
 →テレビの相対的衰退(charlie)
 →舞台などで活躍する人がネットをうまく生かす(西森)
 →復帰の足がかりなのかそこでやってくのか(charlie 以下c)
 →テレビに出なくなってもネット上でファンが可視化(矢野)
 →ど真ん中でやれない人にも活路(矢野)

・メディアの効力が変わりつつある(西森)
 →テレビは実はアマチュアリズムだった(矢野)
 →「伝統に縛られない」からはじまったはずのジャニーズ(矢野)

・「第二で活躍したい」という方向性(宮崎)
 →ライブメディアの投げ銭性(宮崎)
 →逃げ場としての第二ではなくそこで固定客を得てやっていく(c)
 →テレビに出なくても固定客のいるミュージシャンの世界
・東京中拾いきれないくらいの2.5次元系舞台(西森)

◯新しい出会い方
・キンコン西野さんの「芸能人は認知者」発言(宮崎)
 →人気者は第二と親和性が高い(宮崎)
 →自分にとって有名であればいい(常見)

・Web で宣伝し興味を持った書店に置く『発酵文化人類学』(倉本)
 →最近のベストセラーに多い型(倉本)

・第一のひとが第二的に入ってもいいんだ、と気づく(c)
 →次は客の側(c)
 →人気者になるにも認知されないと、の状況(c)
 →2.5なら原作がある(西森)
 →認知を拡げるきっかけがあればお金を入れる人も(c)

・フィルターバブルの本来の良さ(塚越)
 →好きなものに出会えた瞬間に底を拡げていける(塚越) 

          text by 千葉彩佳     

◯Life関連アーカイブ

2014/06/22「里山ウェブの時代」
https://www.tbsradio.jp/life/20140622/index.html

2015/02/22
「No Music, No Life?~音楽はいまどう聴かれているのか」
https://www.tbsradio.jp/life/20150222no_music_no_life/index.html

このパートでかけた曲
●hide with Spread Beaver "Ever Free"(常見陽平さん選曲)
ever free

◯参考資料
3月のライオン (1) (ジェッツコミックス)ジャニ研!: ジャニーズ文化論ジャニーズと日本 (講談社現代新書)SMAPは終わらない~国民的グループが乗り越える「社会のしがらみ」Λ(初回限定盤)(DVD付)発酵文化人類学 微生物から見た社会のカタチ

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2018年1月 5日

「文化系大新年会2018」Part3【音声配信】TBSラジオ「文化系トークラジオLife」

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    塚越健司さん&倉本さおりさん  撮影:ササキミチヨ

出演:charlie(鈴木謙介)、常見陽平、西森路代、斎藤哲也、倉本さおり、塚越健司、矢野利裕、宮崎智之

「文化系大新年会2018」Part3(26'52")

・みんなが楽しそうだから楽しい「カープール・カラオケ」(charlie 以下c)
・「インスタ映え」が流行語に(リスナー)
 →読んだ本の記録用にインスタを活用(リスナー)
 →『ボクたちはみんな大人になれなかった』がインスタからヒット(倉本)
 →シェアを意識した自己啓発本(宮崎)
 
・ナイトプール体験(宮崎)
 →基本はプールに入らずインスタ映えするスポットで撮影(宮崎)
 →2018年は「人が来るから」とメディアが集まりそう(c)
 →行ったらイタい奴になりそう(塚越)
 →流行り切ってしまうともう乗れない(charlie)

・世界で意識されるインスタ映え(c)
 →写真を撮るためのアイスの展覧会(塚越)
 →ロールにするアイス屋が人気に(西森)
 →CanCamの献本に光るスマホケース(常見)
 →本は雑貨化して生き残る(常見)
 →TSUTAYAのブックカフェ(c)

〇インスタ映えの裏にあるもの
・インスタ映えは承認欲求か?(塚越)
 →面倒になったLINE(塚越)
 →インスタは自分の現実を盛って自分に「いいね!」する(塚越)
 →インスタは幸せ自慢というが承認した、という人がいない(c)
 →承認されるに値するものが作れたという事実があればいい(c)

・自己愛過剰社会(塚越)
 →欲求が作り出されて満たされるが心にはアクセスできない(塚越)
 →消費社会は人間の脳を駄目にするか?(c)
 →物を買って一体化してもアイデンティティが確立できない今(c)
 →経験値型社会ないし変革型社会へ(c)
 →「私が何かを求めている」からずれてきている(塚越)
 →人間中心主義じゃない(c)

・自己アイデンティティが脆弱ともいえる(塚越)
 →アイデンティティが断片化しモノや肩書に頼れない今(c)
 →自分で自分のイメージを求めていくしかない(c)
 
・「インスタ映え」を流行語として見たときに抜けていくもの(c)
 →内輪で盛り上げってるものを金に換えようとすると炎上する(c)
 →「コミュニティを大事に」と書いたけど継承されなかった(c)
 
・芸能の見せ方の変化にも関係(c)
 →「HiGH&LOW」の公開(西森)
 →記事の執筆を頼まれるように(西森)
 →今までの3幕構造のセオリーをぶち壊す(西森)

                  text by 千葉彩佳

〇Life関連アーカイブ

 ・2014/08/31「ソーシャル、レジャー、リア充」
  https://www.tbsradio.jp/life/20140831/index.html

・2015/10/25「なにが君のしあわせ?〜いま、承認問題を蒸し返す」
 https://www.tbsradio.jp/life/20151025/index.html

このパートでかけた曲
●EXILE TRIBE "HIGHER GROUND"(西森路代さん選曲)
HIGHER GROUND feat. Dimitri Vegas & Like Mike

参考資料
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)ボクたちはみんな大人になれなかった食の終焉わたしたち消費―カーニヴァル化する社会の巨大ビジネス (幻冬舎新書)HiGH & LOW THE MOVIE(通常盤) [DVD]

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2018年1月 6日

「文化系大新年会2018」Part4【音声配信】TBSラジオ「文化系トークラジオLife」

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       斎藤哲也さん&澁川祐子さん&嘉島唯さん   撮影:ササキミチヨ

出演:charlie(鈴木謙介)、常見陽平、西森路代、斎藤哲也、倉本さおり、塚越健司、矢野利裕、宮崎智之、嘉島唯

「文化系大新年会2018」Part4(23'48")

〇「面倒くささ」との距離感
・インターネットの新しい局面(リスナー)
 →大きなプラットフォームから小さなプラットフォームに(リスナー)
 →「Slack」とポストTwitter言われた「マストドン」(charlie 以下c)
 →大きなプラットフォームが面倒に(c)
 →人の流動性の上昇(c)
 →非公式なコミュニケーションに大きなプラットフォームは合わない(c)

・気の置けない友達を増やすには(矢野)
 →どこでだって可能(c)
 →何故こんな面倒なことになっているのか(矢野)
 →アカウント分け自体は何年も前からある(塚越)
 →プラットフォームが大きくなるほど反発はある(c)

・1/28(日)17時~Lifeイベント@紀伊國屋書店新宿本店(斎藤)
 →テーマは「2017年のおすすめ本」(斎藤)

・もう肩書が使えない社会とまだ肩書でしか見られない社会(塚越)
 →自分と相手の関係をどこに置くか(塚越)
・「気の置けない」の定義(charlie)
・誰にも見せない病み垢での吐き出し行為(c)
 →愚痴を一生見ないところに捨てる(c)
 →24時間で消滅する「ストーリー」(斎藤)

・匿名で質問を送れる「質問箱」(塚越)
 →質問によって自分ってこう見られているんだ、と感じる(嘉島唯)
 →名前を出してのコミュニケーションが面倒くさくなっている(嘉島唯)
 →「多分あいつだな」とわかるくらいの距離感(c)
 →人との距離の設定が調整されている(塚越)

・一度やり始めるとルールとの距離感を決めざるを得ない(c)
 →わからないところから学習(c)
・縁の切り方が大事に(常見)
 →子供の誕生をきっかけに「家族第一」に切り替えると人間関係が楽に(常見)
 →自分の中でルールがあれば楽(常見)

                   text by 千葉彩佳

〇Life関連アーカイブ

・2014/09/27
「別のしかたで弱いつながりを読み、ウェブ社会のゆくえを考える」
https://www.tbsradio.jp/life/20140927/index.html

・2013/01/27「友だちの作り方」
https://www.tbsradio.jp/life/20130127/index.html

〇参考URL
 
Peing-質問箱- https://peing.net/

このパートでかけた曲
●4×4=16 "Goodbye Girl (feat. 清水裕美)"(矢野利裕さん選曲)
Short Show

〇参考資料
マストドン ~次世代ソーシャルメディアのすべて~ (マイナビ新書)ウェブ社会のゆくえ 〈多孔化〉した現実のなかで (NHKブックス)ウェブ社会の思想 〈遍在する私〉をどう生きるか (NHKブックス)僕にはまだ 友だちがいない (コミックエッセイ)預言者ピッピ (1)LIFE SHIFT(ライフ・シフト)

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2018年1月 7日

「文化系大新年会2018」Part5【音声配信】TBSラジオ「文化系トークラジオLife」

撮影:ササキミチヨ
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常見陽平さん&西森路代さん


出演:charlie(鈴木謙介)、塚越健司、矢野利裕、常見陽平、西森路代、斎藤哲也、倉本さおり、宮崎智之ほか

「文化系大新年会2018」Part5(26'46")

〇熱いコンテンツ2017
・「風の谷のナウシカ」の演出に改めて感動(速水健朗さんメール)
・男性側が一方的に罵られるタームの終わりへ(リスナー)
・ゲーム系メディアの記事の充実(海猫沢めろんさんメール)
 →IGN JAPANの連載コラム「電遊奇譚」が白眉
 →ネット系記事の改善(海猫沢・メール)
 →じっくり読むに値する記事の増加(charlie 以下c)

・Fate/Grand Orderの流行(c)
 →予期せぬ方向から二次的に流行った『歴メシ』(倉本)
 →伝説・歴史上の人物をキャラ化する(c)

〇熱量を伝える
・解説していくと色々と繋がる(charlie)
 →「○○ってわかる?」から入らないと始まらない(c)
 →共通体験の断絶(c)
 →コンテンツではなくプラットフォームが共通体験に(斎藤)
 →共有されていない人気者(c)

・マイブームを伝える自信がない(c)
 →内容ではなく形式(塚越)
 →「アメトーーク」の面白さは語り口(塚越)
 →10代の化粧品レビューの熱量(c)
 →『正義から享楽へ』(斎藤)
 →観た後に言葉を尽くしたくなる「HiGH&LOW」(西森)

・「エモい」を言葉にする回路が切れている(c)
 →勝手にエモさを見出した側が言葉を尽くしていく(倉本)
 →身体性・ふるまいの強さ(矢野)
 →他のジャンルで活躍した人が小説を書く(矢野)
 →「このひとが」というのが求められる(矢野)

・「何故良いと思ったか」とは別に起きるエモの感染(c)
 →型はすぐ作れるがそれだけでは駄目だということも分かるように(塚越)

・自らを面白コンテンツ化する『バッタを倒しにアフリカへ』(倉本)
 →一冊も本を書かなかったソクラテス(c)
 →語られてしまう人(矢野)
 →周りが「そのエモさを書き留めたい」と感じる(c)
 →エモを残せる人とのマッチングが上手くいかない(c)
 
・分析するのではなく自分も踊る(矢野)
 →エモをちゃんとテクストへ(c)
 →惹かれた人が「書くしかない」と形にする(西森)
 →熱量のスピードに合わせて仕事のスピードが見直される(c)

〇次回放送は3/4(日)、2月末ではないので要注意!

           text by 千葉彩佳

〇Life関連アーカイブ

2017/06/25
「"共感"される"エモい""パワーワード"を"忖度"して"PR"!」
https://www.tbsradio.jp/life/20170625pr/index.html

2011/09/25「愛という名のもとに」
https://www.tbsradio.jp/life/20110925/index.html

〇参考資料
風の谷のナウシカ [DVD]誰も語らなかったジブリを語ろう (TOKYO NEWS BOOKS)風の谷のナウシカ featuring 坂本美雨キッズファイヤー・ドットコム歴メシ!  世界の歴史料理をおいしく食べるsupercell (通常盤)バッタを倒しにアフリカへ (光文社新書)正義から享楽へ-映画は近代の幻を暴く-SMAPは終わらない~国民的グループが乗り越える「社会のしがらみ」HiGH&LOW THE FAN BOOK~俺たちはみんな、HIROさんに夢見させてもらっていた鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。

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「文化系大新年会2018」Part6(外伝1)【音声配信】TBSラジオ「文化系トークラジオLife」

撮影:ササキミチヨ
yano&tsukagoshi_20180101_Life954.jpg
矢野利裕さん&塚越健司さん

出演:charlie(鈴木謙介)、倉本さおり、矢野利裕、澁川祐子、西森路代、斎藤哲也、塚越健司、宮崎智之

「文化系大新年会2018」Part6(23'48")

〇新春叩き売り・2017年気になった本特集!
・台湾と中国と日本の狭間で生きる女性を描く『真ん中の子どもたち』(倉本)
 →「移民2世」とひとくくりには出来ない複雑さ(矢野)
 →ポストコロニアルの中の教育の在り方(矢野)
 
・闘病中の筆者のエッセイ・私小説『他人の始まり 因果の終わり』(矢野)
 →個人主義のためのパンクス/連帯を得るヒップホップ(矢野)
 →日本のヒップホップをパンクスの精神から語る重要さ(charlie 以下c)
 
・ナイジェリア系作家による『オープン・シティ』(倉本)
 →自分のアイデンティティを規定できないアメリカ社会(倉本)
 →グローバリゼーションが反転する時代(c)
 →排外主義・本質主義にならないためには(c)
 
・『影裏』『最愛の子ども』繊細な関係を描く小説(倉本)
 →社会的マイノリティを意識しつつ手法は洗練されていく(矢野)
 →未分化のものに対する言葉(倉本)
 →「LGBT」という呼称と、制度として必要とされる名前(c)
 
・「アナーキーは俺らの代表」に現れる
  抑圧だけでない「代表されることの喜び」(矢野)
 →グレーゾーンを引き受けることで代表になる(c)
 →声なき声を掬いあげる(charlie)
 →ヨーロッパ的代表との感覚の違い(斎藤)
 →信託とアイデンティティはまた別の話(塚越)
 →典型じゃないから人気者に(c)
 →典型に寄せて認知者に(c)

      text by 千葉彩佳

〇Life関連アーカイブ

2011/02/27「ふぞろいのグローバル化」
https://www.tbsradio.jp/life/20110227/index.html

2017/02/26「ポスト・トゥルースのその先へ」
https://www.tbsradio.jp/life/20170226/index.html

〇参考資料
真ん中の子どもたち他人の始まり 因果の終わりオープン・シティ (新潮クレスト・ブックス)影裏 第157回芥川賞受賞最愛の子ども痛みの作文 (ちくま文庫)

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2018年1月 9日

「文化系大新年会2018」Part7(外伝2)【音声配信】TBSラジオ「文化系トークラジオLife」

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出演:charlie(鈴木謙介)、西森路代、澁川祐子、斎藤哲也、倉本さおり、塚越健司、矢野利裕、宮崎智之

「文化系大新年会2018」Part7(44'22")

〇テクノロジーの可能性
・人間よりも人間らしくなるAIと遺伝子編集技術(塚越)
 →人間とは何か(塚越)
 →人間の枠を拡張する議論(塚越)
 →人間っぽくなるロボットたち(塚越)
 →スマートスピーカーに話しかける子供達(c)
 →想像力の拡張(c)
 →ロボットは社会制度に組み込まれるべきか?(c)

・ロボットに人間は勝てない(リスナー)
 →幸福への一手として機械に学ぶ(リスナー)
 →将棋ソフト不正使用(リスナー)
 →人工知能と人間の職の議論(リスナー)
 →人間の仕事を人工知能が奪うのか、代替するのか(c)
 →実際に任せてみて分かってくることもある(c)

・VRのモバイルコンテンツに期待(リスナー)
 →エンタメとして昇華される VR(c)
 →やっている人を見るのが楽しい(c)
 →移民の砂漠越えの VR を見る(塚越)
 →立場を選んで鑑賞できる(塚越)
 →自分で自由なスペースを確保することで完璧な体験へ(塚越)

・「収束」がキーワード(宮崎)
 → VR はダイバージェンスを与えられるか(宮崎)
 →皆がどこにいるか、を見て立場を決めるとまた変わってくる(c)
 →開発版 MR はまだまだ(塚越)
 →ネトゲのような複数人プレイのゾンビゲーム(c)

◯私はどこから見ているのか
・単なるレシピだけでなくその人の人生が詰まったレシピ本(澁川)
 →90歳以上の料理家達と第2の人生(澁川)
 →年齢の説得力(c)
 →高齢化で人生の先輩も高齢化(c)

・遺伝的多様性を守る科学者たちの戦いを描く
   『世界からバナナがなくなるまえに』(c)
 →『日本ノンフィクション史』(c)
 →フェイクニュースが蔓延する現代の報道(c)
 →フェイクニュースがテーマのドキュメンタリーが多い(西森)
 →テレビが何を伝えていくのか(c)
 →客観的・中立的にするにはどうしたらいいのか(c)
 →入り込んでいく主観(c)
 →危機感から戦争をちゃんととらえなおすドキュメンタリー(西森)
 →リテラシーや態度が問われる(c)

・『新しい小説のために』(倉本)
 →主観が交じった時点でそれはフィクション(倉本)
 →客観的真実など存在しない(倉本)
 →人間は一か所からしか見れない(c)
 →「皮膚で理解する」テクノロジーは何をわかっているのか?(塚越)
 →限界を超えるときになにが起きるのか(c)

・人間の分析ではもう理解できない人工知能(澁川)
 →ドキュメンタリーとしてどこから見るか(澁川)
 →概念を獲得するAIとデータから判断するAI(c)

・2018 は自分を出していく(斎藤哲也)
 →「バンドやろうぜ」でかけたオリジナル曲「虹の欠片」(斎藤)

[caption id="attachment_214429" align="alignnone" width="600"] 斎藤哲也さん 撮影:ササキミチヨ[/caption]

           text by 千葉彩佳

〇 Life 関連アーカイブ

2016/10/23 「 2.5 次元を生きる~ VR ・ポケモン・コンビニ人間」
https://www.tbsradio.jp/life/2016102325vr/index.html

2009/07/26 「バンドやろうぜ」
https://www.tbsradio.jp/life/20090726/index.html

atプラス32(吉川浩満編集協力)ホモ・デウスDVD BOOK ~全世界でベストセラー『サピエンス全史』の著者ユヴァル・ノア・ハラリ最新作 (宝島社DVD BOOKシリーズ)いのち愛しむ、人生キッチン 92歳の現役料理家・タミ先生のみつけた幸福術きのう、きょう、あした。世界からバナナがなくなるまえに: 食糧危機に立ち向かう科学者たち日本ノンフィクション史 - ルポルタージュからアカデミック・ジャーナリズムまで (中公新書)新しい小説のために

※時間の関係で一部しか紹介できなかったリスナーからのメール、
長文の力作でしたので、以下に全文を掲載します。

嘉山正太 メキシコシティ、メキシコ

明けましておめでとうございます。初めてメールを送らせていただきます。メキシコ在住10年目になる海外在住者です。普段は、テレビや映画制作などの仕事をラテンアメリカ各地域でしております。ライフは、数年前から拝聴しており、日本語であーでもないこーでもないと話す雰囲気、外国にいるということもあり毎回懐かしく感じ、いつも楽しみに聞いております。

2017年の気になった文化系トピックは、予告編でも少し話題が出ましたが、「越境」に関してです。ここメキシコでの「越境」は「世界でもトップクラス」の状況ではないかと思います。その「越境」とは、勿論観念だけではなく、実際に境を越えること、つまり国境を越えてアメリカに渡る「移民」ということです。トランプ大統領就任以降、特に不法移民に関して取りざたされることが多いテーマではありますが、実際に仕事を通じてメキシコーアメリカ間で「越境」と「移民」ということを目の当たりにする機会が多かった2017年、気になったテーマはやはり人は何故境を越えていくのか、そして越えた先に何があるのかということです。

2017年はメキシコの各地で移民に関する撮影・取材を行いました。総勢でメキシコ、アメリカ含めて合法・不法含めた数十人にインタビューを行い、それぞれの人々の話が非常に深く、リアルで、衝撃的でした。メキシコに長年住んでいて実際にテレビなどで見ることはあった人達ですが、実際に目の前で話を聞くことになり、それはとても想像を超える経験となりました。

特に印象に残っているのは、アメリカを目指してメキシコにやってきたホンジュラス出身の少年です。出会ったのはメキシコのカリブ海沿いの州にある、移民シェルターと呼ばれるボランティアで寝食を移民に提供する施設です。そこに一時的に身を寄せていた少年。まだ15歳ぐらいの年なのですが、ホンジュラスの生まれ育った地域の治安があまりにも悪いために国を出ざるを得ませんでした。週給15ドル程度の仕事をしても、マフィアに半分以上の売り上げを上納しなければならず、また親もおらず祖母と兄弟数名で暮らしているという状況で、経済的にかなり厳しいようでした。彼の越境の目的は、家族を助けたい、祖母の足が悪くなってしまったために、長男である自分が働きに出て家族を助けたいということでした。

出会ってからしばらくすると広場で自転車にまたがっていたので、不思議に思ってその自転車はどうしたのかと聞きました。すると、その自転車でホンジュラスからメキシコの南部まで来たというのです。そこはホンジュラスの彼の家があるところからは数千キロの場所であり、とてもではないですけどまず自転車で行くということが考えられる場所ではありません。すでに自転車はかなりぼろぼろになっていました。悪路のために、直し直し使って、そこまで来たというのです。そして、話をするうちに国境付近の話になって、彼から「どの国境が渡りやすいか」という、意見を求められました。実際に、既に何度か国境近くの取材には行っていましたが、そうして意見を求めらてのは初めてでしたので少し戸惑いました。それは、勿論、下手なことを言って、彼を危険にさらすことは出来ないと思う反面、確かに彼にしてみれば、既に国境を知っている人間として見られているのだと。私は取材者であるという意識で彼に接していたのですが、彼の目には国境を既に知っている人間、情報を持っている人間として映っていたことなのでしょう。その時に、ふと私自身が傍観者の立場から、国境のシステムの中に少しずつ組み込まれていく感覚を覚えました。

彼と出会って思い返したのは、自分がバックパッカーで旅行していたときのことです。それは旅行者同士で宿に集まれば、情報交換をし、仲良くなれば一緒に食事をしに行き、そして旅を一緒にすることもある。その中で物を交換することもあるし、自転車で旅行するチャリダーと呼ばれる人達もいる。それを思い返すと、移民の人々もバックパック一つでメキシコにやってきて、色々な危険と対峙しながらも、同じ仲間に出会うこともあれば、シェルターで少しばかり骨休めをすることもあるし、メキシコの様々な街を見ながら、体感しながら、通過していくのだと。確かに出会った他の移民の人達は、メキシコ各地の遺跡などを通ったときの写真を見せてくれたり、各地のシェルターで貰ったTシャツなどを持って思い出を温めているように見えました。

その時に感じたのは、彼らもまた大きな旅をしているのだな、という実感でした。ホンジュラスの少年と話していると、不安だけでなく、これから新しく知ることになる世界に対する、あこがれや期待というものを言葉の端々に感じたのです。中米や南米で貧しい人達は沢山います。私達が想像するよりも沢山います。本当の貧しさというのは、知識だけでは得られる物でなく、その中に入っていくことで分かることで、そういう意味で貧困な私の想像よりも貧しいと言うことは辛い現実でした。そして、不法移民と聞くと、やむを得ぬ事情で村を出た人、貧しさからの脱却という一面で語ることが殆どだと思いますが、実際に彼らと話すことで、そういったイメージ以上に「人生を切り開いていく」という強い意志を彼らから感じました。少なくとも私の目に映る彼らは、可哀想なだけの人ではなく、強い意志を持って前進しようとしている人に見え、自分の手で扉を開けようとしている人に見えました。もし自分がそこで生まれたらと思うと、こんな危険な旅路は怖くてすくんでしまうかもしれません。旅路の危険、困難を思うと、かける言葉が見つかりません。彼らの前に進もうとする意思は、どんな人でも持ちうるものではありません。貧しい地域に生まれても、移民に行かない人の方が多いのですから。あまりにも危険で。だが、ある日彼らは、北に行こうと思い立って、家を出るのです。それを思うと、移民を頭で理解するのではなく、ふと体で感じ、彼らが見ているものは何かということが少しだけ感じれたような気がしたのです。上手く言葉にすることは出来ませんが、人生の中で、勇気を持って外に踏み出す一瞬、の感覚。自分の人生を振り返り、日本を去った日のことを思い出し、彼らと深いところで共鳴しました。自分の人生が何か変わるかもしれないと思いながら、足を踏み出した日のこと。
 そして、次の瞬間、やはりあまりにも違う状況に愕然としてしまいました。

彼らを見送りながら、できる限り人生を切り開いていって欲しいと願うばかりでした。

その時の取材では、私の自宅から移民シェルターに寄付をしようと思って古着を持っていきました。取材が終わった後、ちょうどそのホンジュラスの少年は少し大きめの私の使い古したシャツを気に入って着ていました。古着なので少しは思いいれのある服です。それを着て、彼はこれからメキシコの様々な街を通過し、色々な人に出会い、良いことも悪いことも起こり、そしていつか彼は国境を渡る。そう思うと、どうしても胸が熱くなってしまいました。

出会った移民の人々、話を聞いた全ての移民の人々に、それぞれ語るべき話があったように思います。どの移民の方の話も、彼らの言葉を理解し、想像することが出来るなら、そこまで遠い人達ではなく、地続きの人々であるということを感じるのです。移民と言うことで、私自身もそういうようにカテゴライズしてしまうのですが、実際に彼らと出会って感じる、将来に対する期待と不安の質は、どこか既視感のあったもの、懐かしかったもので、それが一番の発見でした。結局、毎日兄弟と喧嘩したり、親に悪態をついたり、学校の勉強もそこそこしか出来なかったり、女の子のことを友達と話したり、週末にみんなで遊びに行くことにドキドキしたり、いつかは親の助けになりたいと考えたりと、ごくごく普通の人達でした。少なくとも私が出会った人達は。知らない間に状況がどんどん悪くなって、ある日越境への旅に出ることになってしまっただけで。

12月にはイニャリトゥ監督の最新作カルネ・イ・アレナという移民が実際に砂漠を越えていくときのシーンを六分で再現したVR作品を見ました。そこには、私が見ることがない、移民の人達が越境していく場面が映っていました。取材や撮影ではメキシコ入国からメキシコを通過するところ、そして最後の国境、またアメリカ到着後まで様々な場面を目撃しましたが、一緒に越境することはありませんので、そのVR作品で体験した衝撃はすさまじく、映像体験的にも色々な意味で完全に越境してしまったことを感じずにはいられませんでした。それは、ホンジュラスの少年を通じて感じた、様々な感情とはまた別の、残酷なリアルさがありました。メキシコひいてはアメリカ大陸においては、500年前の入植から越境と移民から逃れられることはないように思います。そしてそれが新大陸の大きな魅力であり、悲しみでもあり、可能性でもある、と。
 
2017年は非常に「越境」と「移民」に関して考える年になりました。移民も越境も、テーマとして非常に広いので、書きながらとりとめのない文章になっていること非常に感じますがご容赦いただければ幸いです。来年の年始めも国境の取材から始まる予定なので、また新しい彼らと出会ってくることと思います。改めてメールできれば幸いです。番組、楽しみにしております。皆様、お体ご自愛ください。

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2018年1月14日

【音声&動画配信】「文化系大新年会2018」Part8(外伝3)「倉本さおりの書評系叩き売りラジオBanana」▽TBSラジオ「文化系トークラジオLife」2018年1月1日放送分▽倉本さおり、鈴木謙介ほか

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                 倉本さおりさん   撮影:ササキミチヨ
出演:charlie(鈴木謙介)、倉本さおり、矢野利裕、塚越健司ほか

「文化系大新年会2018」Part8(18'17")


真ん中の子どもたちスウィングしなけりゃ意味がないビリー・リンの永遠の一日 (新潮クレスト・ブックス)スリップの技法

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2018年1月16日

【動画配信】「文化系大新年会2018」放送後記▽TBSラジオ「文化系トークラジオLife」2018年1月1日放送分▽鈴木謙介&斎藤哲也


出演:斎藤哲也さん&charlie(鈴木謙介)

・現代文化研究会の同人誌 『F

・双子のライオン堂さんの文芸誌『しししし
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