宮崎智之さん 撮影:ササキミチヨ
「食の平成史~この30年で食べるようになったもの・食べなくなったもの」Part7(37'30")
出演:charlie(鈴木謙介)、宮崎智之、澁川祐子、塚越健司、倉本さおり、速水健朗
〇「ご当地」料理再考
・熱いラーメンから冷えたつけ麺へ(リスナー)
→つけ麺ブームの後ろには回転率と話題性がある(速水)
・昔ながらの行事食を食べなくなった(リスナー)
→少子高齢化や既製品の流通、行事にさほど熱心でなくなったか(リスナー)
・市場の守られた金沢では地元に当たり前にあるものがよそに無い(速水)
・「博多明太子」の博多で獲れないたらの卵(charlie)
→地元色とは何か(c)
・バラエティ豊かなお盆の料理(澁川)
→伝統食とは作られたマニュアルである可能性(澁川)
→地元で古くから食べているものは逆に伝わりづらい(澁川)
〇フィクションの食、その中の関係性
・『刃牙』シリーズの範馬勇次郎の食への姿勢(リスナー)
・食の漫画テイストの変化(c)
→エンタメ的対決ものから日常的な食事の姿をみせるものへ(c)
→食べることがエンタメでなくなった(c)
・食べること自体ではなく関係性を抽出するために描かれる食(倉本)
→日常を丁寧に描くベストセラー(c)
→『海街ダイアリー』のしらす丼と父との思い出(速水)
・逆を行く『食戟のソーマ』(宮崎)
→少年漫画的トーナメントから日常系へ(倉本)
→食とエロとの接続(倉本)
・関係性を作るための食事から、関係ある人々のための食事へ(c)
・『BUTTER』に描かれる欲望の肯定と否定される「女子の規範」(倉本)
→バリキャリ女性が寿司屋で立ち位置を確認する『その手をにぎりたい』(倉本)
→関係性そのものが複雑に、食べられるものが選べるようになった時代に(c)
〇「カレーうどんが許せない」~誰かと一緒に食べるために~
・関係性を共にするときに食の趣味は合っているべきか(c)
→一緒に食べているなら朝ごはんがパンでもご飯でもいいじゃないか(塚越)
・情報を食べる時代の「メタクッキー」(リスナー)
→味やにおいへの錯覚(塚越)
→お皿のサイズを変えるダイエット(宮崎)
・目の前でカレーうどんを食べられるのがどうしても無理(速水)
→食への信念は換骨奪胎できるのでは(塚越)
→宗教や文化で育まれるはずの食への信念、なぜ個々人でこうも変わるか(速水)
・バラバラに食事をしようがなかった昔(c)
→今は擦り合わせが関係性の構築に不可欠に(c)
・恋愛なら「違ってもOK」の方がいい(塚越)
→違うなら付き合わなくてもいい(速水)
→分かりやすいハードルとしてのもっとも原始的な「食」という観念(速水)
→プリミティブなものまで偽りたくないときのボーダーが食(c)
text by 千葉彩佳
〇Life関連アーカイブ
2016/08/28「ポケモンGOのその先へ~これからの『遊び』を考える」
https://www.tbsradio.jp/life/20160828go/index.html