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「文化系トークラジオ Life のやり方」


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2017年7月 アーカイブ

2017年7月 1日

「"共感"される"エモい""パワーワード"を"忖度"して"PR"!」Part5【音声配信】TBSラジオ「文化系トークラジオLife」

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                斎藤哲也さん&西森路代さん(撮影:ササキミチヨ)

出演:charlie(鈴木謙介)、速水健朗、西森路代、柳瀬博一、塚越健司、倉本さおり、海猫沢めろん、斎藤哲也、宮崎智之

「"共感"される"エモい""パワーワード"を"忖度"して"PR"!」part5(33'39")

○ストーリーの力
・心に刺さるのはストーリー(メール)
 →今のネットは出オチで刺さらない(メール)
 →「エモい」の熱量はネットの枠の無さと合う(charlie)
・あらすじは書評家のアドバンテージ(倉本)
 
○聞きたいものしか聞こえない
・聞く側が共感を求める(charlie)
 →同じ意見で固まるクラスタ内では疑問・批判が生まれない(c)
・フィルターバブルで右の人には右のニュースだけ届く(塚越)
 →戦いになると和解できない(塚越)
 →ジョック・ヤング『後期近代の眩暈』が先取りする過剰包摂(塚越)
 →みんなが過剰に包摂され、排除される存在に気づけない(塚越)
 →弱者がさらなる弱者を叩く構造(塚越)
・排除の仕組みの中の、みんなが一緒に見える過剰包摂(c)
 →何かの仲間は必ず見つかるから排除されている感覚がない(c)
 →過剰包摂とは「あなたはひとりじゃない」(charlie)
 →「あいつはやばいが俺は平気」という思い込み(塚越)
 →それを指摘する人はブロック(塚越)
 →様々な利害を折衝するはずの政治の言葉にも(c)
 →そこに専門知識は入れない(塚越)

○情報の速度と取り残してきたもの
・話が通じなければブロック、対話以前の問題の今(charlie)
 →言葉をどのように言っていくのがいいのか(charlie)
 →言葉を使いすぎてその場その場で情報が多すぎる(塚越)
 →過去選択しなかった何かの「幽霊」への敬意(塚越)
・ネットの言説の動き(倉本)
 →固定化されない知識に目が向いてしまう(倉本)
 →書籍は書かれたものは動かず、読む側が揺蕩っている(倉本)
 →余裕がないとできないリッチメディア(塚越)
・今はだれでもウェブにアクセスして流される(charlie)
 →真面目に情報を追いかけているのは一部のインフルエンサーだけ(c)
 →持ってこられた情報に、それ以外のスピードで入ってくるものがない(c)
 →もっと良質な知識を(塚越)

○いいものが欲しい、を繋ぐために
・なぜ皆ウェブの情報以外に興味がなくなったのか(charlie)
 →デバイスの問題(海猫沢)
 →2005年ごろからテレビが効かなくなる(海猫沢)
・世間事(=テレビ)、仲間事(=SNS)、自分事(海猫沢)
 →ここを間違えると問題が起きる(海猫沢)
 →メディアの人はタダの言葉の流通に目をやりすぎている(柳瀬)
 →広告なしで売れた「シン・ゴジラ」「君の名は。」「この世界の片隅に」(柳瀬)
 →ちゃんとしたコンテンツにお金を払うという部分では健全に(柳瀬)
 →ビジネスのやり方は良いのに、言語の部分だけフェイク(柳瀬)
・お金の流れがメディア単位からコンテンツ単位に(charlie)
 →再投資を高めていくやり方は(charlie)
 →個人がコンテンツに投資するクラウドファンディング(柳瀬)
 →志にお金を出す人に還元するシステムからより良いものが(c)

○次回の放送は8月28日(日)25時〜

                                     text by 千葉彩佳

○Life関連アーカイブ

・2017年2月26日Part1「ポスト・トゥルースのその先へ」
  http://www.tbsradio.jp/life/2017/03/index.html

・2016/12/25「文化系大忘年会2016」
  https://www.tbsradio.jp/life/201612252016/index.html

インターネットは民主主義の敵かフィルターバブル──インターネットが隠していること (ハヤカワ文庫NF)後期近代の眩暈―排除から過剰包摂へ排除型社会―後期近代における犯罪・雇用・差異メディアと自民党 (角川新書)ゲンロン5 幽霊的身体「ポスト真実」の時代  「信じたいウソ」が「事実」に勝る世界をどう生き抜くか「君の名は。」Blu-rayスタンダード・エディション(早期購入特典:特製フィルムしおり付き)シン・ゴジラ DVD2枚組この世界の片隅に [Blu-ray]サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福バルミューダ スチームオーブントースター BALMUDA The Toaster K01A-KG(ブラック)

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TBSラジオ「文化系トークラジオLife」
偶数月・第4日曜日25時〜生放送!
AM954/FM90.5
ラジコ、ツイキャス、Ustreamでも生配信

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2017年7月 2日

「"共感"される"エモい""パワーワード"を"忖度"して"PR"!」Part6(外伝1)【音声配信】TBSラジオ「文化系トークラジオLife」

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               速水健朗さん&柳瀬博一さん(撮影:ササキミチヨ)

出演:charlie(鈴木謙介)、速水健朗、西森路代、柳瀬博一、塚越健司、倉本さおり、海猫沢めろん、斎藤哲也、宮崎智之
「"共感"される"エモい""パワーワード"を"忖度"して"PR"!」part6(29'24")

○読モ的存在の在り方にも変化
・素人目線の読モライターは何をしているのか(charlie)
 →何かを宣伝すると同時に記事そのものを宣伝する必要(宮崎)
 →Twitterのフォロワー数で拡散力を見られる(宮崎)
・「もしかしたら自分もなれるかも」という意味合いでの「読モ」
 →80・90年代のそこまでインフルエンサー的な媒体もない時代から(西森)
 →雑誌で出すしかない時代(西森)
 →「ステータスとして雑誌に出る」から「自分がメディアになる」に(c)
 
○共感が正義の時代
・第二次世界大戦期に広範囲にPR(宮崎)
 →映画の前説として愛国心を煽るスピーチ(宮崎)
 →出自の異なる人間が戦争に行く理由を作るためのプロパガンダ(c)
 →マスコミ操作によるインフルエンサーマーケティングも行われてた(宮崎)
 →「モンスターたる群衆をどう飼いならすか」が近代の鉄則(塚越)
 →今は「マスは危ない」の時代ではない(charlie)
・企業宣伝に思想がないが自意識はある(charlie)
 →スタイルを売りに(塚越)
 →セレブはみんなに称賛されれば逆転で成り上がれる(塚越)
 →最終的には情報商材へ(宮崎)
・すべては自分の姿勢の問題に
 →外の尺度が関係なくなる(塚越)
 →共感が正義の時代に(宮崎)
 →コンテンツについて喋る二次・三次情報が楽しいし儲かる(塚越)
・どれだけ専門知を喋っても返ってくるのはコンテクストへの感想
 →知らないことは恥ずかしいことだった昔(塚越)
 →調べれば分かる今において知らないことは正義(塚越)
 →Twitterの反応としては正しい連想ゲーム的反応(charlie)
 →いい反応を起こせる奴が大事に(charlie)
 →内容よりも形式に(塚越)
 
○批判を聞きたくなる時
・読者としてはウケる・アツいが伝播していく(宮崎)
 →徹底的な商品比較で売れる雑誌『LDK』(西森)
 →インフルエンサーマーケティングへの拒絶(西森)
 →自分がお金を払う対象への批判は聞きたい(charlie)
 →忌憚ない意見は自分がコストをかけるときに必要(c)
 →褒めているだけの書誌サイトは方向性を間違えてる(倉本)
 →本屋大賞は売りたい本に賞をあげるので受けた(倉本)
 →形だけマネして失敗するのは繰り返されてる(charlie)
 →ダサピンク問題(西森)

○売り手の立場で考える消費者 ~共感資本主義~
・共感資本主義(斎藤)
 →「共感し合えばうまく行く」には誤魔化しがありそう(斎藤)
 →共感のつもりでやって安易なやり口で反感を買う(西森)
 →「良かれと思って」が悪い時もある(塚越)
 →善意で覆いかぶせようとすると無理が出る(塚越)
・共感の反対は批判だが、これは非難でも悪口でもない(c)
 →悪口にならないように、の構えが強すぎて共感だらけに(c)
 →批判精神は資本主義社会のありとあらゆる場面で必要(c)
 →消費者が売る側にも共感してしまう(c)
 →過剰に包摂されている(塚越)
 →セレブ目線で言いながら消費者目線もある二重性(塚越)
・読モライターも包摂されている(宮崎)
 →自分たちもマーケッターでなければという意識(宮崎)
 →共感力の高さで売れる(charlie)
 →共感力をフォロワー数で見る(宮崎)
・サイズが膨らむとコミュニケーションできない
 という風潮があった(charlie)
 →サイズが膨らむほど共感の輪が広がることに(c)
 →しばしば物議を醸す記事を投げる人も(西森)
 →一人一人に悪意があるんじゃない(charlie)
 →賛同しているものは批判無き資本主義(charlie)

   text by 千葉彩佳

・宮崎智之「ライターが"読モ"化している件について」
 https://goo.gl/YMWX8X

・徹底した"ユーザー目線"で右肩上がり! テストする女性誌『LDK』好調の秘密
 http://wotopi.jp/archives/44889

○Life関連アーカイブ
・2011/06/26「グッときたレコメンド体験」
 https://www.tbsradio.jp/life/20110626/index.html

・2012/04/22「動員とマネタイズ」
 https://www.tbsradio.jp/life/20120422/index.html

文庫 戦争プロパガンダ10の法則 (草思社文庫)女の子は本当にピンクが好きなのか (ele-king books)アダム・スミス 競争と共感、そして自由な社会へ (講談社選書メチエ)PR!―世論操作の社会史LDK (エル・ディー・ケー) 2017年8月号 [雑誌]目に見えない資本主義

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TBSラジオ「文化系トークラジオLife」
偶数月・第4日曜日25時〜生放送!
AM954/FM90.5
ラジコ、ツイキャス、Ustreamでも生配信

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2017年7月 4日

「"共感"される"エモい""パワーワード"を"忖度"して"PR"!」Part7(外伝2)【音声配信】TBSラジオ「文化系トークラジオLife」

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                           倉本さおりさん&宮崎智之さん(撮影:ササキミチヨさん)

出演:charlie(鈴木謙介)、速水健朗、西森路代、柳瀬博一、塚越健司、倉本さおり、海猫沢めろん、斎藤哲也、宮崎智之
「"共感"される"エモい""パワーワード"を"忖度"して"PR"!」part6(33'45")

○批判が出来ない社会のはけ口
・犯罪とは社会が逸脱を定めるもの(charlie)
 →社会が分からないと犯罪も分からない(charlie)
 →みんな同じものを食べ過ぎて吐いている、というイメージ(塚越)
 →批判できない風潮の裏で悪口(charlie)
 →食べ過ぎだからどこかで吐き出す必要(charlie)
・批判は駄目だけど批判の批判はセーフ(charlie)
 →「私の心を叩くな!」(宮崎)
 →批判のスタンスを取る人とはちょっと人付き合いを考える(c)
 →「みんなの気持ちがわかる人」が危うくなったときの自己硬化(塚越)
 →暴発して他者を批判・犯罪に向かう(塚越)
 
○見られているという意識、気づいてしまう瞬間
・テレビに出られないラインで有名になるYouTuber(charlie)
  →利益供与してくる企業とずぶずぶに(charlie)
  →上に登る快感で道を踏み外して落ちる(塚越)
・小学生どころか赤ちゃんから出演する子供YouTuber(charlie)
 →『キッズファイヤー』の第二部に通じる(charlie)
 →忖度が旨のホストと、忖度させてくれない子供(倉本)
・自分が見られていることに気づき始めている(charlie)
 →手に負えなさへの不安や才能への気づき(charlie)
 →作られたものから出る感情じゃない(西森)
 →テラスハウス的プライバシーの切り売り(塚越)
 →自分の切り売りとどう付き合うか、さえ古く(西森)
・衆目に晒されることに向いている人間はいる(charlie)
 →見てはいけないものを見ている感覚(charlie)
 →ある日自分がタレントだと気付く『フルハウス』のミシェルちゃん(宮崎)

○批判ができないメカニズム
・批判無き資本主義では「批判されないために」が駆動理由(c)
 →大量生産大量消費は金を与えることで飼いならす(charlie)
 →生権力と心権力(charlie)
 →メディアで人が動員されるときに人が一つになっていく(charlie)
 →フーコーの生権力を受け継ぐ健康管理型権力(塚越)
 →つねに起こったニュースの状況がアップデートされていく(塚越)
・心と体がくっついてしまって批判も出来ない(塚越)
 →アテンションエコノミー(塚越)
 →スティグレールの消費社会批判(charlie)
 →心を管理されている(charlie)
  
○他人の辛さを見る・見せること
・助けが必要な人さえも「自分は包摂されている」と思い込む(塚越)
 →格差の下側はお金持ちと対立していないのではないか(charlie)
 →排除が目に見えない(塚越)
 →「格差や排除が無い・考えない方が楽でいい」と思ってしまう(塚越)
・今村夏子のマイノリティを代弁しない文章(倉本)
 →ある種吃音的な語り(倉本)
 →他人の辛さをTVが代弁することへの違和感(塚越) 
 →その辛さを出す環境を小説が表出する(倉本)
・散りばめられたものをかわしながら人に対する感覚を突き付ける『逃げ恥』(c)
 →「一緒だ」と言えない気持ちが批評の芽になる(charlie)
 →「いいね」しにくいものが一番大事(charlie)
 →それを物語として書くことがプロの技術(西森)
 →批判無き資本主義の中で外部を見せること(charlie)

                          text by 千葉彩佳

○Life関連アーカイブ

 ・2016/06/26「有名税とのつきあい方」
  https://www.tbsradio.jp/life/20160626/index.html

 ・2015/08/30「ブロック化する社会をどう生きるか」
  https://www.tbsradio.jp/life/20150830/index.html

キッズファイヤー・ドットコムヘルタースケルター (Feelコミックス)理論で読むメディア文化: 「今」を理解するためのリテラシー24/7 :眠らない社会大格差:機械の知能は仕事と所得をどう変えるか漂白される社会あひる星の子逃げるは恥だが役に立つ DVD-BOX


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偶数月・第4日曜日25時〜生放送!
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