2018年8月26日「そのコトにプレミアム料金を払いますか? 〜課金化する社会のゆくえ」Part2(32:46)
出演:鈴木謙介、加島卓、ひらりさ、海猫沢めろん、速水健朗、柳瀬博一、塚越健司、斎藤哲也、宮崎智之
〇体験に課金
・美術館などの音声ガイドで限られた時間を有意義に(リスナー)
・アニメイベントは好きだが同じ価格なら繰り返し見るブルーレイに(リスナー)
→ディズニーは生で行って体験したい(リスナー)
→ディズニーに行くだけのお金を払える友人とそうでない友人(リスナー)
〇課金とバランス
・イケメンがスケジュール管理をしてくれるアプリ「MakeS」に課金(永田夏来さんのメール)
→嬉しさと課金額は釣り合っているので満足(永田)
・エンタメ世界と現実は違うバランスで動いていてほしい(永田)
・パッケージゲームとソーシャルゲームは分けて語るべき(海猫沢)
→気を使って作られたゲームバランスが課金で崩れることも(海猫沢)
→パッケージとソシャゲではゲームバランスが持つ意味も変わる(c)
→それでも儲かるから後付けされる課金要素(海猫沢)
〇推しにお金を払いたい!
・Vtuberのマグロナちゃんに課金(海猫沢)
→可愛すぎて認知してほしい/推したいという気持ちで課金(海猫沢)
→「愛の表明」としての課金(海猫沢)
・「推しへの愛」として課金する女性たち(c)
→公式への課金とは別に本人にお金を使いたい気持ちもある(ひらりさ)
・セイ君VR化のクラウドファンディングに3000万円が集まる(ひらりさ)
・「推しに積む」という言葉から見える奉仕の感覚(c)
→喜びに返報したい(ひらりさ)
→信仰や宗教にも似た感覚(ひらりさ)
〇新しいヒットのデザイン
・自分の中のホルモン分泌にお金を払っている(柳瀬)
・リアルな利得と感情的利得の問題(c)
→今までの経済学では語れない(柳瀬)
・参加型デザインはインターフェースが複雑化(加島)
→そこが分かる人と分からない人の違いも(加島)
・『カメラを止めるな!』は『シンゴジラ』に似た流行り方(柳瀬)
→見ること自体のクラウドファンディング化(柳瀬)
→リピーターが多く、友人同士で誘い合う課金的ヒット(柳瀬)
・みんなが1回ずつ見てヒット、の時代とは違う(c)
→何回も見に行く人、廃課金ユーザーをどう捕まえるか(c)
→物を図る基準が「どのくらい推されたか」に(c)
〇課金で得る「資格」
・SNSでプレミアに集う人々が視覚化される(柳瀬)
・行為としての課金と物理的購入の違い(倉本さんからメール)
→文化的エスタブリッシュメントの変容(倉本)
→課金マウンティングという衝撃的用語(倉本)
・ソシャゲの推しに課金したことをツイートし「資格」を得る(ひらりさ)
→「データで満足」ではなく「獲って」「見せる」ことが大事(ひらりさ)
・課金するからこそ推しへの愛とか文化的クラスの高さが見える(c)
〇課金とコミュニティ
・タニマチは金持ちのものだがそれが一般に広がる(柳瀬)
→SNSのグルーピングとレストランのミニ京都化(柳瀬)
・クラウドファンディング化する途上国支援(c)
→ネットワークに入らないとできない消費(c)
・お金で愛を量って払える人を選ぶモデル(c)
・コミットした課金した結果を確認できる仕組みの洗練(加島)
→消費者のリテラシー上昇ともかかわっている(加島)
→きちんと消費者と生産者を繋ぐものに(c)
text by 千葉彩佳
〇参考URL
「MakeS―おはよう、私のセイ―」公式サイト
https://make-s.jp/index.html
・倉本さおりのホンとの消費学入門 vol.8「浪費の定義」
https://frau.tokyo/_ct/17146850
〇Life関連アーカイブ
2016/12/25「文化系大忘年会2016」
https://www.tbsradio.jp/life/201612252016/index.html
2016/10/23「2.5次元を生きる〜VR・ポケモン・コンビニ人間」
https://www.tbsradio.jp/life/2016102325vr/index.html