出演:charlie(鈴木謙介)、速水健朗、西森路代、柳瀬博一、塚越健司、倉本さおり、海猫沢めろん、斎藤哲也、宮崎智之
「"共感"される"エモい""パワーワード"を"忖度"して"PR"!」part6(29'24")
○読モ的存在の在り方にも変化
・素人目線の読モライターは何をしているのか(charlie)
→何かを宣伝すると同時に記事そのものを宣伝する必要(宮崎)
→Twitterのフォロワー数で拡散力を見られる(宮崎)
・「もしかしたら自分もなれるかも」という意味合いでの「読モ」
→80・90年代のそこまでインフルエンサー的な媒体もない時代から(西森)
→雑誌で出すしかない時代(西森)
→「ステータスとして雑誌に出る」から「自分がメディアになる」に(c)
○共感が正義の時代
・第二次世界大戦期に広範囲にPR(宮崎)
→映画の前説として愛国心を煽るスピーチ(宮崎)
→出自の異なる人間が戦争に行く理由を作るためのプロパガンダ(c)
→マスコミ操作によるインフルエンサーマーケティングも行われてた(宮崎)
→「モンスターたる群衆をどう飼いならすか」が近代の鉄則(塚越)
→今は「マスは危ない」の時代ではない(charlie)
・企業宣伝に思想がないが自意識はある(charlie)
→スタイルを売りに(塚越)
→セレブはみんなに称賛されれば逆転で成り上がれる(塚越)
→最終的には情報商材へ(宮崎)
・すべては自分の姿勢の問題に
→外の尺度が関係なくなる(塚越)
→共感が正義の時代に(宮崎)
→コンテンツについて喋る二次・三次情報が楽しいし儲かる(塚越)
・どれだけ専門知を喋っても返ってくるのはコンテクストへの感想
→知らないことは恥ずかしいことだった昔(塚越)
→調べれば分かる今において知らないことは正義(塚越)
→Twitterの反応としては正しい連想ゲーム的反応(charlie)
→いい反応を起こせる奴が大事に(charlie)
→内容よりも形式に(塚越)
○批判を聞きたくなる時
・読者としてはウケる・アツいが伝播していく(宮崎)
→徹底的な商品比較で売れる雑誌『LDK』(西森)
→インフルエンサーマーケティングへの拒絶(西森)
→自分がお金を払う対象への批判は聞きたい(charlie)
→忌憚ない意見は自分がコストをかけるときに必要(c)
→褒めているだけの書誌サイトは方向性を間違えてる(倉本)
→本屋大賞は売りたい本に賞をあげるので受けた(倉本)
→形だけマネして失敗するのは繰り返されてる(charlie)
→ダサピンク問題(西森)
○売り手の立場で考える消費者 ~共感資本主義~
・共感資本主義(斎藤)
→「共感し合えばうまく行く」には誤魔化しがありそう(斎藤)
→共感のつもりでやって安易なやり口で反感を買う(西森)
→「良かれと思って」が悪い時もある(塚越)
→善意で覆いかぶせようとすると無理が出る(塚越)
・共感の反対は批判だが、これは非難でも悪口でもない(c)
→悪口にならないように、の構えが強すぎて共感だらけに(c)
→批判精神は資本主義社会のありとあらゆる場面で必要(c)
→消費者が売る側にも共感してしまう(c)
→過剰に包摂されている(塚越)
→セレブ目線で言いながら消費者目線もある二重性(塚越)
・読モライターも包摂されている(宮崎)
→自分たちもマーケッターでなければという意識(宮崎)
→共感力の高さで売れる(charlie)
→共感力をフォロワー数で見る(宮崎)
・サイズが膨らむとコミュニケーションできない
という風潮があった(charlie)
→サイズが膨らむほど共感の輪が広がることに(c)
→しばしば物議を醸す記事を投げる人も(西森)
→一人一人に悪意があるんじゃない(charlie)
→賛同しているものは批判無き資本主義(charlie)
text by 千葉彩佳
・宮崎智之「ライターが"読モ"化している件について」
https://goo.gl/YMWX8X
・徹底した"ユーザー目線"で右肩上がり! テストする女性誌『LDK』好調の秘密
http://wotopi.jp/archives/44889
○Life関連アーカイブ
・2011/06/26「グッときたレコメンド体験」
https://www.tbsradio.jp/life/20110626/index.html
・2012/04/22「動員とマネタイズ」
https://www.tbsradio.jp/life/20120422/index.html
===
TBSラジオ「文化系トークラジオLife」
偶数月・第4日曜日25時〜生放送!
AM954/FM90.5
ラジコ、ツイキャス、Ustreamでも生配信