「いま『大学のコストパフォーマンス』を考える」Part0(予告編)
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今月4月24日(日)のタイトルは
「いま"大学のコストパフォーマンス"を考える」
本編の出演:鈴木謙介、速水健朗、白石昌則(生協の白石さん)、トミヤマユキコ、常見陽平、西森路代、倉本さおり、斎藤哲也、矢野利裕、宮崎智之ほか
予告編の出演:鈴木謙介、速水健朗、西森路代、斎藤哲也、倉本さおり、宮崎智之、長谷川裕P(黒幕)
04月24日(日) 深夜25:00~28:00 (=月曜1:00~4:00)
※ラジコではインターネットで放送同様、音楽も聴けます。
※Ustreamによる動画生中継も行います⇒ http://ustre.am/lrQf
※ツイキャスでも中継します→ http://twitcasting.tv/life954
※今回からストリーミング中継はありませんので、インターネットでお聴きの方は上記のいずれかをご利用ください。
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charlieです。
大学教員をやっていると、新入生に対して「大学で学ぶことの価値とは」みたいなことを言いたくなるわけですが、近年になるほどそれが難しくなっているように思います。
仕送り額が減り、親元を離れて大学に通うことが難しくなる一方で学費は高止まりしており、また昔のように授業に出なくても単位が取れるという時代ではないので勉強時間は長くなっています。それに加えてアルバイト先も「学生だから暇だろう」とばかりに出勤を要求してくる。お金はないから働かないといけないので、出勤すると授業には出られない。正直、大学に通うことの負荷は上がっているのに、それに見合うものを「大学」が提供できているだろうか? と自問してしまいます。
一昨年くらいから続いている国立大学の見直しは「文系学部廃止」というセンセーショナルな切り口で注目を集めましたが、そこには「人口が減少する中で、国立大学は減らす方がよいのではないか」「職業に求められる能力が上がっているのだから、教育内容も見直すべきではないか」「日本の大学のランキングが低下しているのは問題だ」といった複数の意図が絡んでいて、しかもそれぞれが本当にひとつの大学改革で改善されるものなのかどうかも分からないという状況があります。
それにも関わらずこの問題がいろんな議論を呼ぶのは、「大学(教育)なんて生きていく上で必要ない」というぼんやりとした感覚があるからでしょう。
要するに大学というものの「コストパフォーマンス(コスパ)」が、個人にとっても社会にとっても悪くなっているということなのだと思います。僕自身は「コスパで大学を測ること自体がナンセンスだ!」という意見には共感しますが、本と机があれば勉強できた時代ではないのも事実。パソコンを整備し、ネットワークから検索できるデータベースの利用料金を払うだけで億単位のお金がかかるという現実もあるわけです。それならむしろ「大学に行かなくても生きていけるように職業訓練を充実させる」方が大事かもしれません。
もちろん、大学には「仕事に向けて学生を送り出す」以外にも、日本ではまだ少ないですが「仕事をする中でより専門的に追求したくなったことを学び直す」といった役割もありますし、さらに立地しているだけでも雇用や消費を地域に生むという機能があります。以前の放送で津田大介さんがクライストチャーチ地震の話題に触れて、「地元の大学生が震災復興に役立ったことで、地域での見え方も変わった」といった話をされていましたが、地域と連携する大学の意味というものも考えるべきでしょう。
というわけで今回のLifeでは、そんな「大学のコスパ」が問われる時代に「いま"大学のコストパフォーマンス"を考える」というテーマでお届けします。
リスナーの皆様からも、「あなたが今18歳だとしたら、どんな大学なら行きたいと思いますか?」というお題でメールを募集。
全部ネットで授業を受けられる大学とか、全寮制で寮費も無料の大学とか、あるいは具体的な大学名でも構いません。また「昔の大学の雰囲気が好きだったから、いまの変化は残念」という意見から「進学しなかった自分にとっては、大学の研究なんてお金持ちの道楽でやってて欲しい」という意見まで、いろんな立場からのメールをお待ちしています。
メールアドレスは life@tbs.co.jp
ぜひお早めにお願いします!