2012年07月22日Part0(予告編)「動員と革命〜10万人で何をしようか」
今月のLifeは
「動員と革命〜10万人で何をしようか」
7月22日(日) 深夜25:00~28:00 (=月曜1:00~)
※再生できない場合は、個別ページかTBSラジオクラウドにてお聞きください。
※最新エピソードはユーザー登録なしでお聴きいただけます。
出演:鈴木謙介、津田大介、國分功一郎、開沼博、井上明人、
海猫沢めろん、水無田気流、柳瀬博一、斎藤哲也、中川大地ほか
予告編の出演:鈴木謙介(charlie)、速水健朗、斎藤哲也、大西隆幸(ブクログ)、長谷川P(黒幕)
※Ustreamによる動画生中継も行います⇒ http://ustre.am/lrQf
(オフエア時はスライドショーを表示しています)
※インターネットでラジオを聴くラジコではラジオをお持ちでない方も
パソコンで音楽も含めて放送と同じものが聴けます(エリア内のみ)。
スマホの方はラジコアプリをご利用ください。
※今月からチャーリー(鈴木謙介)が復帰します!
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charlieです。
長いお休みをいただいてましたが、
今月からまた皆さんのお耳にかかります。どうぞよろしく。
そんな復帰第一回目なんですが、
この半年の間にどんどん規模が大きくなっていったデモ、
そしてそこから考える「動員と革命」がテーマです。
こんなに大規模なデモが東京で、しかも国論を二分するような争点を
めぐって行われるのはおそらく安保闘争以来のことで、デモに非寛容な
日本の風潮を考えても、すごいことだなあと思うわけです。
しかもその背景にはツイッターなどでの情報の拡散があったという話も
出ていて、ネットの動員力という点でも注目の出来事だと思います。
が、一方で、関西に住んでいるとこの大規模さもどこか他人事というか、
報道されるまで、毎週デモをやっていたことすら知らなかったという人
の方が多い印象があります。
そうした現実が、「たくさん集まったからって何になるの?
もっと現実的な対案を考えなきゃ騒いで終わりじゃん」という意見に
つながっているのかもしれません。
すごく大雑把な言い方をすると、ここには
「とにかくたくさんの人が声を上げていくのが大事」という考え方と、
「知恵のある専門家がきちんとした証拠に基づいて処方箋を出すのが大事」
という考え方の対立があるんじゃないでしょうか。
ウルリッヒ・ベックという社会学者は、ドイツが脱原発に向かっていく過程で
専門家が特権的な立場から処方箋を出して、市民はそれに従うべきだという
考え方を批判しました。いま日本の現状も、そういう風に考えるべきところに
来ていると、頭では僕も思います。
けれど、やっぱりどこかで「まずは集まって声を出すことが大事だ」とか
言われても「はぁそうっすか」となってしまう気持ちもあるわけです。
確かに日本は一応、民主主義の国です。
人々がデモをして独裁者を追い出せば国の形が全部変わる、なんてことはない。
でも一方で「だから何も考えずに声を上げるより、実効性のある対案が大事だ」
とか言われても、「それってどこにあるのよ?」と思ってしまいます。
消費増税は必須だとか、デフレ解消が先だとか言われても、何が正しいのか、
多くの人は簡単には選べない。そしたら最後は、自分の感覚で選んだことに
従って行動するほかないんじゃないか。
こういう、なんだかどっちを選んでも気持ちがすっきりしない状況の中で
大事なのは、特定の問題でどっちの選択肢をとるかということ以上に、
人々が行動して何かを選ぶ、そのための手段をもう一回発明すること
なんじゃないかと思うわけです。東浩紀さんの『一般意志2.0』は、
そういう着想に基づいていたんだと思います。
今回は、思想とか哲学の話というよりは、もう少し身近なところから、
「世の中を動かす手段の再発明」を目指してみたいなと。
というわけで今回は「動員と革命~10万人で何をしようか」と題して、
これだけたくさんの人を集めることができるのなら、その人たちがデモを
するだけじゃなくて、何かもっと新しい手段で世の中を動かすことができないか、
そんなことを考えてみたいと思います。
リスナーの皆様からも
「10万人集まったら、どんなことができると思いますか?」
というテーマでメールを募集します。
リアルな場所に集まってもいいし、ネットで集めるというのでもいいん
ですが、大規模な動員が可能になってきたいま、その人たちができること
について、アイディアを出し合ってみませんか?
世の中を変える手段の再発明なんて、本当にそんなことができるのか
分からないですけど、どっちが正しいとか偉いとか間違ってるとかふざけてる
とか、そういうつぶし合いの議論じゃなくて、ちょっと奇抜でもいいから、
何かを変えられそうなアイディアを出す場にできればな、と思います。
また、最近のデモについて思うことを自由に書いていただいても結構です。
メールアドレスは、life@tbs.co.jp
ご自身の年齢や職業、お住まいの地域などの情報も明記してぜひお早めに!
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