黒幕はせがわです。
昨日は「ホメられた!」なんて浮かれていたんですが、今度は酷評。まさに毀誉褒貶。でも、酷評した人がすごい。なんと作家の小林信彦さんです!小林信彦さんといえば、僕は『夢の砦』という小説が好きで、Lifeを立ち上げる際にも実は『夢の砦』のことが頭にあったりしたんですね(結末はあやかりたくないですが...)。そういえば最初に森山さんに出演交渉に行ったときも『夢の砦』の話で盛り上がったんだよなあ。で、その小林信彦さんが週刊文春で「本音を申せば」という連載をされていて、今週号(8月16・23日夏の特大号)にこんな記述が...
僕に言わせれば、<今の若い人>は、戦後がどういう時代だったのかも知らない。
29日の参院選の夜中、もう30日に入ってからだが、TBSラジオで若い人が徴兵制って簡単にはできないだろう、と話している。もちろん甘い。朝鮮戦争のころの日米関係をペラペラしゃべる。ま、大いにお勉強したのだろう。全く間違っているわけではないが、ニュアンスとか重みというものがない。これは莫迦だな、と思って、ラジオを切ってしまった。
その前(午前2時まで)、武田一顕記者を混えて、小西、麻木、二木、宮台といったTBSラジオ系の文化人も話していた選挙結果発表後の雑談の苦さと笑いにくらべたら、ウスッペラで、こんな連中が改憲に賛成したりするのか、とウンザリした。
(この部分を指していると思われます)
「莫迦」で「ウスッペラ」か~、う~む。小林さんはTBSラジオのへヴィリスナーで、この連載でもよくTBSラジオの番組に言及しているので、いつLifeに言及してくれるかな?と思っていたので、これは残念。僕はこの番組について「全員にわかってもらおう」とは思っていないんですが、と同時に「1人でも多くの人にわかってもらいたい」とは思っているので、途中で切られてしまったのはプロデューサーとして悔しいですねえ。年長者から見れば、年少者は得てして「莫迦」で「ウスッペラ」に見えるものだとしても。
あ、でも昨日、68歳の女性のリスナーさんから「Lifeをはじめて見つけたときは大喜びしましたよ。深夜放送でないとなかなか聴けないので、今度また深夜に移ってきてよろこんでいます。~ともかく応援してますから頑張っていい番組を作ってください。」なんてメッセージを頂戴したんですよ(号泣)※1。だから年齢や世代とは関係なく伝わるものあるのだと心強く思ったりもしているので、いつか小林さんにも「何かしら耳を傾けるべきところはあるな」ぐらいには思ってもらえるといいな、と思いつつこれからもLifeはLifeらしくやっていこうと思います。
※1 ちなみに今回の小林さんのエッセイのタイトルは「敗者と怨念(ルサンチマン)」で、「民主党の圧勝はめでたいが、負けた自民党の、いや民主党内部のルサンチマンにもご用心。彼らはしつこいのだ。」という一文で締めくくられています。僕らが小林さんに酷評されても全くルサンチマンを抱かずに済むのは、上記にようなメールなどを頂戴することによって、支持してくれるリスナーもいるということを確信できるからなんですね。これはとんでもなく幸福で幸運なことだと思います。
さて、ここで佐々木敦さんからお知らせが!
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発表します。
事務所の一室を使って、小さな「学校」を始めることにしました。
名前はBRAINZ−ブレインズです。
第一期のカリキュラムは以下の通りです。
●「二〇世紀の「批評」を読む」大谷能生
●「フィジカル・アート・セオリー入門」木村覚
●「精読『極西文学論』」仲俣暁生
●「キュレーションの現場/批評と実践」畠中実
●「実践的カルチャー雑誌編集者養成講座」森山裕之
●「批評家養成ギブス」佐々木敦
詳細はHPを御覧ください。
多くの方にご参加いただけることを期待しています
(あまり多くても困りますが←狭いので)。
よろしくお願いします。
http://unknownmix.exblog.jp/6078048/
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とのことです。
なんと講師6人中3人がLife出演者。
半ば「Life学校」の趣も...
僕も受講したいぐらいです。
あと、写真を見ると仲俣先生がすごく怖そうです(笑)。
※次回の放送は8月26日(日)の深夜ですが、「世界陸上」の影響で、放送開始時間が10分遅くなって25時40分からということになってしまいました。夜遅くて申し訳ありませんが、「スペシャル・ウィーク」(聴取率調査週間)ですので、なにとぞ!もちろんウェブ中継も実施します。