今月のLifeは
「マイルドヤンキー限界論〜
"ジモトでまったり"では生きられない時代に必要な力」
※再生できない場合は、個別ページかTBSラジオクラウドにてお聞きください。
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4月27日(日) 深夜25:00~28:00 (=月曜1:00~)
出演予定:鈴木謙介、古市憲寿、速水健朗、西森路代、
海猫沢めろん、斎藤哲也、今村亮ほか
予告編の出演:速水健朗、鈴木謙介、西森路代、宮崎智之、長谷川裕P(黒幕)
※ラジコではインターネットで放送同様、音楽も聴けます。
※Ustreamによる動画生中継も行います⇒ http://ustre.am/lrQf
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charlieです。
「マイルドヤンキー」という言葉がメディアでは流行しているそうです。不良というよりは、上昇志向がなく、地域に密着して仲間との小さな範囲での消費にとどまる人たちということで、納得反発含めて受容されているというところでしょうか。
この言葉は、博報堂の原田曜平さんが『ヤンキー経済』の中で述べているもので、地方や若者のマーケットに詳しくない上の世代の企業の方にはインパクトのある話なのだと思います。ですが実はこうした傾向は、社会学ではこの10年位の研究トレンドになっているものです。昨年は阿部真大さんの『地方にこもる若者たち』という本も話題になりましたが、僕や速水さんも2008年ごろから似たような話をしてきましたし、その他にも専門的な研究がたくさんあります。
そしてそれらの研究の中でずっと問題になってきたのが、「彼らは主観的には幸福だと思っているが、彼らを取り巻く状況は決して甘いものではないのでは?」ということでした。実際、今年に入ってからだけでも、多数のメディアで人口減少による地方の衰退についての予測が報じられています。地元の仲間と近場で消費なんていっても、その環境がいつまで維持されるのかすら分からないわけです。
もしかするとマイルドヤンキー論の流行は、いよいよマイルドヤンキー的なライフスタイルが限界に近づいていることの現れなのかもしれない。むしろ若い世代では、起業や転職までを将来設計に組み込んでいたり、「勉強し続ける社会」の回で紹介したように、もはや安定がないことを前提に自主的に勉強会に参加しているような人もいる。
ということは、僕たちがいま論じるべきなのは、マイルドヤンキーではいられない「これからの社会」を見据えた上で、その時代を生きる力についてじゃないのか、というのが、今回のテーマです。題して「マイルドヤンキー限界論〜『ジモトでまったり』では生きられない時代に必要な力」。意識の高さや精神力、体力、財力、知力と、色んな「力」がありますけど、これから必要な力ってなんだろう?そして、それはどうやって育てていけばいいんだろう?そんなことを考えます。
リスナーの皆様からも、「ポスト・マイルドヤンキー時代を生きるのに必要な○○力」というお題でメールを募集します。最近、力不足を痛感したエピソードや、周囲のマイルドヤンキー的な人を見ていて感じたことなどもあわせてどうぞ。
メールアドレスは life@tbs.co.jp
今回はゲストに、社会学者の古市憲寿さんをお迎えします。古市さんといえば、デビュー作の『希望難民ご一行様』以来一貫して、意識の高い生き方とそうでない生き方のどちらに希望があるのかを論じてきた方ですし、今回もいい役回りを担ってくれるんじゃないでしょうか。その辺りもお聴き逃しなく!
・NHKニュース「おはよう日本」"女性が消える社会"いま何が
http://www.nhk.or.jp/ohayou/marugoto/2014/04/0406.html