10月24日に放送した「情報社会の限界(ギリギリ)ライン」。
番組内で読めなかったメールの中から、いくつか紹介します。
メールのテーマは、
「あなたがこれだけはネット化・デジタル化されたくないことは何ですか?」
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大沢きゅうり 39歳 調理師 埼玉県吉川
私がデジタル化されたくないモノは『交際相手への別れ話』です。
普通、別れ話は『面と向かって』もしくは『電話』といった、
お互い会話しながらというアナログ方式だと思うのですが、
最近の若者はメール一本で済ませる人がいるとか。
別れ話といった嫌な事をデジタルに頼ることは忍耐力の低下に
繋がると思います。
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すすめばち 30代 男性
情報化、ネット化の気になるラインは、身体の情報の「ひもづけ」です。
ダイエットサイトでは、年齢、身長、体重、体脂肪率等を入力し、記録する
サイトがあり、そのサイトでダイエット商品の広告を見て、さらに商品に関する
メールがやんやと届くようになります。
わたしは、こうしたことがいやなので、ダイエットサイトには登録していません。
けれども、同じくダイエット関連ですが、わたしは、Nike+で、自分のランニングの
距離、タイムそれらから算出されるカロリー等を管理しています。
いまのところ、Nike+は、ランニングをとおしたコミュニティ、SNSを
目指しているようで、それ以上の登録の必要がないので困っていません。
けれども、今後、身長、体重、足のサイズ等を登録し、走力や体のサイズに
合わせたお勧めの商品紹介が届くようなサービスがスタートするのかも
とも思います。
そうなったとき、やっぱり、このサービスの登録を解除するのか、
それとも、続けていくのか悩むと思います。
いままでどおりの身体の情報とコミュニティの「ひもづけ」には抵抗が
無いのですが、身体の情報と商品広告の「ひもづけ」には抵抗があります。
また、私は、アマゾンの購入履歴、購入行動から商品広告への「ひもづけ」
である「おすすめ」には抵抗がありません。
けれども、身体の情報と金銭のやり取りがひもづけられることにたとえ
広告であっても抵抗があります。
こうした点がわたしにおける情報化、ネット化されたくないラインのように
思いますが、年々、抵抗感が薄くなっているようにも感じます。
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浅原 福岡在住
「あなたがこれだけはネット化・デジタル化されたくないことは何ですか?」
とのお題ですが、個人的にこれだけはやめてほしい、というような限界というのは
あまりないように思っています。進めばその分当たり前になっていくのだろうな、と。
が、しかし。とっても疑問に思っている事があります。それは電子教科書。
教科書の電子化は、便利なようなのだけど、ほんとうにそうなのか?
それから、もっと気になっているのは、ノートはどうなるんだ?ということです。
たとえば、漢字の書き取りなんてモノや、算数の筆算の過程など、
やっぱ手書きじゃないと、どうにもならんような気がするんですよね。
いや、そりゃデジタル化もできなくはないと思うんだけど、いまいちピンとこない。
予告編でチャーリーが言及していた、勉強に於ける身体性、ってのは大事だなと
思っておりますので。
それともデジタルになると、キーボード打つのが身体性ってことなんですかねぇ?
正直なところ、電子教科書に関しては不勉強なので
ものすごくとんちんかんなことを言ってるのかもしれないのですが。
アフリカなどの地域で、紙の印刷物は高価につき、電子教科書で勉強とかいう場合、
ノートは実際のところどうしているんだろうとすごく気になっておりました。
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おーすが
今回の情報化社会のギリギリラインというテーマに関してですが、
情報化という言葉を聞くと、コスト削減という意識に近いものがあるのかな
という気がします。
そんな中でも私が情報化してほしくないと思うことは、移動という行為です。
つまり、どこかの場所から違う場所へと移動するということですが、
旅行、出張、帰省などの際に乗り物に目的地をセットしたら、
ルートの最適解を提示されて、あとは寝てれば着く!みたいな環境が
整備されたらどこか寂しい気がします。
これは佐々木敦さんが言っていた「未知との遭遇」問題に近い感覚かもしれません。
未知との遭遇にも能動的にコストを支払わなければいけない時代なんでしょうかね...
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モレーン大学生 男
周りの友人のほとんどがmixiやツイッターをやっています。
もちろん僕もやっているのですが、正直辛いです。
それは他人の生活が見えすぎてしまうからだと思います。
大学の友人にもバイト仲間がいたり、高校時代の友人がいたり、
彼女がいたりします。それは当たり前のことなのですが、実際に自分の
知らない友人の一面を見てしまうとなんか寂しいような気持ちになって
しまいます。
それじゃあ見なきゃいいじゃんと思うかもしれませんが、
つい見てしまうのは僕がドMだからでしょうか?
それはともかく、今はネット上で自分のことを書くのが当たり前のように
なっていますが、自分の中ではすでに限界超えちゃっているような気がします。
最初のころは楽しかったのですが、現実世界での繋がりがネット上で
可視化されてしまうのはなんだかなぁ・・・と思うようになってきた今日この頃です。
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匿名希望
予告篇でエロについて語られていましたが、
エロについてどんどん情報化してもらっていいです。どのように、どこまで、
というのはあまり自分の関心のある論点ではありません。
受信もしますし、自分で作ったものを発信もします。
ただ、発信する上で困ることはひとつあります。ウェブ上での健全な人格Aと、
反社会的な人格Bを勝手に接続しないでくれ、ということです。
サービスによってはメールアドレスにて僕という個人が追跡可能なのが
デフォルトだったりすることがたまにあります。写真共有サービスで大量の
エロ・グロ画像を持っている自分を、gmailでやりとりをする友達にあけすけに
バレてしまったりするのです。
本質的に困るのは、今述べたようなウェブに載っけた自分のあらゆる情報
が繋がってしまうことによって、いわゆるネットによってしかアクセスできない
アングラカルチャーがネット上で棲みにくくなるのではないか、という点です。
逆のこともいえます。社会的な人格と反社会的な人格がなだらかに
つながりつつあることによってクリエイティビティの評価がブレるということです。
例えばpixivでエロい絵を探してみても、適当に描いた萌絵のラフ画が妙に
評価が高いのを見ると、pixivのSNS機能による健全な人格の評価と、
反社会的な創作物の評価を混同しているんじゃないのか、と思えます。
おっさんの個人的な感想ですが、エロ絵をナメるな、悪辣なエロ絵を見せろ、
といいたいです。
いや、そういうウェブ上での人格の混同問題をウェブサービスに要求するのは
間違っているのかも知れません。Lifeの「twitterはじめました」の回で
津田さんがtwitterのアカウントについておっしゃっていました。
「twitterのアカウントは一つにすべきで、一つのアカウントに一人の人間の
さまざまな矛盾や多様性が凝縮されているのがいい」と。
もう、僕の健全な人格Aと反社会的な人格Bの使い分けをやめて、
健全な人格と反社会的な人格を7:3で保つよう常に常に心がける、
など個人的な不断の努力が必要なのかも知れません。
とはいえ今回はいつものラジオネームは控えて匿名で投稿します。
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あみ
初投稿なので何だかドキドキしてます!
アタシは日本人ではありません。韓国人です。
最初は日本語の勉強のためにラジオを聴き始めたんですが、
いつの間にかすっかりLifeの魅力におぼれたような気がします(笑)。
今は韓国にいて生放送で聞くことはできませんが、
ポットキャストで更新される放送分をiPodで聞いてます。
前置きが長くなってしまいましたが、
今回のテーマも非常に興味深いですね。面白そうです。
アタシの場合、いくらネット化、デジタル化が進んでも「紙」だけは
絶対譲れません!!今はiPadとかいろんな電子ブックがたくさんありますが、
やっぱり本は紙でなければなりません!
文字が画面上にあると何となく集中力も落ちてしまうし、記憶に残りません。
そして目もすぐ疲れてしまう気がするのです。
本だけではありません。メールもそうです。
もちろん好きな人からもらったメールでドキドキしたり嬉しかったりすることは
あります。でも便箋に綺麗じゃなくても、下手でも一生懸命書いた手紙の大事さ
には比べられません。メールは簡単でやさしいけど、その分心がこもってない気が
するのです。
それに対して手紙を書くときはずいぶんの時間が必要で、その間ずっと
相手のことを思っているんですね。手紙が長くなって手が痛くなったりもするけど、
もらう相手の嬉しさを考えるとその痛みでさえ大切になるのではないかと。
もちろん、こう言ってるアタシも結局忙しいからって手紙はめったに書きませんけど。
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ハノイの日本人
いつも楽しみに聴いてるんですけど、メールするのは初めてです。
私はハノイに住んでいるんですけど、本当に貴重な 日本の空気を知る
情報源として毎月楽しみにしてます。
私としては、デジタル機器についての危機感というのはそれほど感じていません。
海外に生活している者としては、もうなしでは生きて行けない感じがあります。
というか、それがあるから海外で生活してもいいかと思ったわけです。
実は今週、はじめての自分の本を電子書籍でだしました。
木村拓哉 主演ドラマ『月の恋人』の なぞ本です。
出版社の編集者には相手にされなかったのですが、電子書籍だったら
自分がだしたいときに出せるわけです。最高ですよ。
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mutevox(ミュートボックス)
「知らんがなボタン」
メール送れば良かったのにと言われましたが、タイムラインから津田さんに
拾われるのが趣味なんです。
「知らんがなボタン」はmixiやFacebook、Twitterに実装させ、「シランガナー」
はふぉぼったー的にまとめるシステム。
発案者の自分並びにきっかけとなった津田さんに報酬を支払う。
希望としては「1知らんがな」につき1円、もしくは1セントの「知らんがな」印税。
もしかしたら松本人志さんにも分配しなければならないということがタイムライン上で
決まりました。
実現化に向けてリスナー及び出演者にも協力して頂ける方を募集します(笑)