モレーン大学生 男(童貞)
「夏の一冊」と聞いて思い浮かぶのは乙一の『夏と花火と私の死体』です。
これを読んだのは高校生の時でした。自分と同じ年でこんなものが書けるなんて、
と衝撃を受けた記憶があります。
夏祭りの賑やかな雰囲気と死体を運ぶ子供たちの姿が対照的でとても印象に
残っています。近所の夏祭りを見ると、読み返したくなります。
他の作品も含め、乙一さんは僕の人生に大きな影響を与えました。それまでは
読書感想文のために無理矢理本を読むのがほとんどでしたが、あのときの衝撃を
求めて沢山本を読むようになりました。
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とんかつ
最近出た本なので、この夏オススメしたいです。
『ヒップ アメリカにおけるかっこよさの系譜学』
ジョン・リーランド著、篠儀直子(しのぎなおこ)・
松井領明(まついりょうめい)訳
(ブルース・インターアクションズ刊、\2,940)
原著John Leland "HIP THE HISTORY"
アメリカのカウンターカルチャーを「ヒップ」(カッコいい)というキーワードで括った、
600ページもの分厚い本です。音楽、映画、ファッションの固有名詞がバンバン
でてきて、アメリカかぶれにはたまらない一冊です。
昨今、サブカルも政治も経済もドメスティックな話題ばかりで、もっと海外に目を
向けてもいいのではと思います。
でも、この暑いさなか、「アメリカにおけるかっこいいこととはなにか」、というテーマを
書籍で読むこと、しかも日本語訳で読むことのかっこ悪さは否定できません(苦笑)。
ホントにヒップなやつは外に出て遊んでいますよね、、、(リア充希望)。
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フルーツ 女性
暑い時にもっとこってり暑い小説を、と毎年読み返すのは
『コインロッカー・ベイビーズ』 (村上龍)
ダチュラってバルスくらい一般的に使われてもいい単語ですよね
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white
椎名誠 『哀愁の町に霧が降るのだ』
こんばんは。初めてメールさせていただきます。夏の1冊、
と言えば個人的にはこの作品です。
作品の内容的には夏らしい話題メインでもないし、よくある夏の艶やかなエピソード
満載というような作品ではありませんが、青春時代の勢いや甘酸っぱさをストレート
に感じさせてくれる作品です。夏だし女の子と海へといういわゆるリア充的青春では
なく、仲間内でただひたすらにだらだら遊んでいてそれが楽しいという感覚をリアル
に味わうことが出来、なおかつそんな青春時代のモラトリアムはいつか終わって
しまうものだというセンチメンタルなテーマをも考えさせてくれる素晴らしい作品だと
思います。
それに、お酒や食事の描写が抜群に上手いので、よくこれを読みながら飯を食って
ました(笑)。この本を初めて読んだのは大学生の時だったんですが、作品に感化
されて行動を真似るように友達と酒を飲んだりいろんな与太話をしたりしたものです。
今は社会人3年目になりそれなりに仕事や社会人という立場に慣れようとしています
が、未だにモラトリアムを引きずっている自分にはある種自らの青春時代のバイブル
というか、大学生時代の生活を思い出させてくれる非常に印象深い1冊になっています。
今このLifeを聴いている学生の方々はぜひこの作品を読んで、夏に突入し残り少なく
なってしまったモラトリアムを悔いの残らないよう満喫して欲しいと思います。
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ゆき 30代 女性
「夏の一冊」を書いてみたいと思います。
『わたしが・棄てた・女』遠藤周作はどうですか?
まだ未熟な女が暑い夏読むのが色っぽいように思うのですがw
この本の熱が冷めるころに秋がきて、ふと、この本の影響で大人の女になれている
なんてことも有り得るかと。
大人になりたくない女性はまだ読まないほうがいいかもしれませんw
男と女を内から外から飲み込める作品かと思うのですが。
わたしはこの男は好きではないけれど、そういう問題じゃぁないです♪
ストーリーについてなど書くと長くなるので控えますが、
これを読んだとき、なぜこんな女がこんなにも女なんだろう? と思いました。
きっと、男にとって古い女になっても、男にとって忘れられない女だからなのだとも
思います。深刻な部分も同情とか憐憫なく淡々と読めばいいと思うんです。
男1人称、女3人称で交互に書かれているのも好きです。
書いているのは、いかにも男だとわかるのに、なんだか女っぽい作品だと思います。
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優 17歳女子 埼玉県ふじみ野市
すごく個人的な話になりますが、私にとっての夏の一冊は恩田陸さんの
『チョコレートコスモス』です。
中学生の頃、お金も全然持って無かったので、ハードカバーの小説など買えるはず
も無かったのですが、初めて表紙を見てからずっと欲しくてたまらなくて、夏休み中、
頑張って節約してお金を貯めて、新学期の1週間前にやっと買って、1日で読んだ
記憶があります。
そもそも本は大好きだったのですが、ほんとに一日中本だけ読んで過ごしたのは、
あの時が初めてだったと思います。
夏休みじゃなきゃできないような贅沢な時間だったなぁ、と今は思います。