2月17日(土)のテーマは「『叫』~黒沢清監督を迎えて」
※2月のLifeは毎週ウェブ中継を行います。
パソコンがあればインターネットでリアルタイムに放送が
聴けますので、TBSラジオが入らない地域の方もぜひ。
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今週のLifeは新作映画『叫』の公開(2月24日~)を前に、
映画監督の黒沢清さんをゲストにお迎えします。
聞き手は鈴木謙介(charlie)、佐々木敦、仲俣暁生
たとえば、「霊が見える」という人がいます。僕はその話を否定も肯定もしませんが、もしも、死んでしまった人が見える、あるいはその人と話ができるとしたら、それはどういうことなのだろう、と時々思います。死んだ人といつまでも話ができたら、誰かが死ぬことは悲しいことじゃなくなるんだろうか。それよりも、死んでしまえと思っていた人といつまでも関係が切れなくて、ウザい思いをすることになるんだろうか。
黒沢清監督の新作映画「叫」は、幽霊の叫びをテーマにした本格ミステリーですが、試写を観て僕が思ったことは、「死んだ人と付き合いながら、未来に向かって生きていくこと」の難しさです。このLifeという番組は、初回の「バブル」からずっと、過去と未来の間で、変わっていくもの、消えていくもの、新しく現れてくるものについて語ること(時には「叫」ぶこと)を、テーマのひとつにしてきましたが、今回は、黒沢監督をゲストにお迎えして、新作『叫』の話題、そしてLifeで語ってきたこととの共通点について話していこうと思います。
公開直前ということで、ネタバレになるような話はできないのですが、作品を観に行く前に今回のLifeを聴いておけば、鑑賞したときに心に残るものの重さが、がぜん違ってくる、そんなトークができればいいなと思っています。世界的な評価を受けている黒沢監督が、じきじきにラジオの生放送で自分の作品について長時間しゃべってくれるなんて、そうそうない機会だと思うので、まだ黒沢作品に触れたことがないという方も、ぜひ聴いてください。
リスナーの皆様には「黒沢清監督への質問」を募集します。『叫』を試写でご覧になった方はもちろん、過去の作品についての話題や、映画を作る上での姿勢、個性的な俳優・女優さんたちとの接し方など、何でも結構です。「黒沢清監督の作品を観て思ったこと、考えたこと」などもどうぞ。life@tbs.co.jpまでどうぞ。
text by charlie
↓『叫』公式サイト
http://sakebi.jp/index.html
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80年代、90年代、そしてゼロ年代とまさにLifeが問題にしてきた時代に撮り続けてきた黒沢清監督。いわゆる大ヒット作こそないものの、ある年代の文化系の人間にとっては特別な存在の映画作家ですよね。シネフィルとは違った角度から、charlieがどんな話を引き出すのか、また、黒沢映画に注目し続けてきた佐々木敦さん(近年は音楽や文芸方面での批評活動が目立つ佐々木さんですが、当初は『映画的最前線 1988‐1993』、『ゴダール・レッスン―あるいは最後から2番目の映画』など、映画のイメージが強かったですね)や、東京論を準備中の仲俣暁生さんが『叫』をどう観るのか、などなどスタッフとしてもとても楽しみです。
ちなみにメールはなるべく早めにいただけると助かります。もちろん、放送を聴いてのリアクションは放送中にどんどん送ってくださればいいんですが、事前のお題メールが放送直前くらいに集中しがちなので。早めに送っていただけるとゆっくり吟味できるので読まれる可能性もUPしますよ。またなるべくラジオネームをつけていただけると読みやすいです。
さて、その次はいよいよ2月25日(日)深夜のスペシャルバージョン。
25日(日曜日)の深夜25:30~28:00(月曜1:30am~4:00am)の
たっぷり2時間半生放送!
テーマは「大人になること」。
どうにも大人になりきれない出演者が多い気がするこの番組ですが
(「理想の女性」の回なんてサークルの部室どころか、中学生の修学旅行
の男子部屋の雰囲気でした...)、だからこそ悶々、切々と2時間半、
「大人になること」について語り合ってもらいたいと思います。
しつこいようですが、この日はいわゆる「スペシャルウィーク」。
こんなテイストの番組がラジオとしてアリなのか、ナシなのか、
問われていたりするわけです。
いつもはPodcastで楽しんでいる方も、出来る限り生放送を聴いて下さい。
TBSラジオ(AM954)が聴けない地域の方も、ウェブ中継がありますので。
(黒幕はせがわ)
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